【決定版】旅に出るならこれを読め!世界一周中の僕がおすすめする旅本!
ただいま世界一周始まって4ヶ月。
南米を下り、バルセロナでユーロ高に驚愕し、今はモロッコで安穏と過ごしている。
予約した飛行機が飛び立つまでだいぶ時間があるのだ。
なので目下読書に勤しんでいる。もともと読書好きが高じて旅に出たようなものなので、異国の安宿でただただ読書に耽るという何とも贅沢な日々を謳歌している。今やタブレットとWIFIがあれば電子書籍は買えるし青空文庫でダウンロードし放題なので良い時代になったものだ。
今回のテーマは「本」
世界一周している人はだいたい読書好きだ。やはり本で知識を広めるうちに「実際に行ってみたい」という欲求を抱くのではないだろうか?
僕も本のせいで仕事を辞めて旅行中だといっても過言ではない身なので、これからおすすめの旅本なるものを紹介してみよう。暇だし。
注意:紹介した本のせいで旅立ってしまったとしても一切の責任はとりません。
目次
①旅のきっかけをつくる本
②旅に向けてのマニュアル本
③旅が何倍も面白くなる本
①旅のきっかけをつくる本
「これを読まなきゃ始まらない!!」
「やっぱり!!!」と思った方。仕方あるまい。
日本で一番有名な旅本であり、バックパッカーの聖書であり、今まで何万人もの人生を狂わせた魔書でもある。ドグラマグラよりよっぽどたちが悪い。
これを読めば、日本を抜けだして長い旅に出るということがどんなものなのかというのがとてもわかりやすい。
だいぶ古い本だが、今読んでも新鮮だ。そしてこれを読んでいないバックパッカーに未だ会ったことがない。
「冒険=植村直己」
日本が産んだ冒険家、植村直己の著作。
植村直己は日本人初のエベレスト登頂を果たしただけでなく、世界初の五大陸最高峰制覇やアマゾン川筏下り、グリーンランド犬ぞり横断等々の大偉業を成し遂げた伝説の人だ。
その植村直己の最初の著作が「青春を山に賭けて」
登山にまつわる本だと思われがちだが、それだけではない。「どんぐり」とバカにされ、社会に出ても全くダメだった青年の成長記だといえる。その負けず嫌いなチェレンジ精神はまさに青春だ。彼は死ぬまでずっと青春まっただ中だった。
自分の信念を貫いて生き切った日本人としてはとにかく稀有な男「植村直己」の著作は、ぜひ若い人たちに読んでもらいたい。
「20世紀で一番カッコ良かった男の旅」
- 作者: エルネスト・チェゲバラ,Ernesto Che Guevara,棚橋加奈江
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/09
- メディア: 文庫
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キューバ革命をカストロとともに成し遂げた伝説のゲリラ兵「チェ・ゲバラ」の著作。あのジョン・レノンをして世界一かっこいい男と言わしめたその男の全てはこの本に詰まっている。
アルゼンチン人であるゲバラが、なぜ縁もゆかりもないキューバのために命を賭けたのか?それはある旅が彼をそうさせた。
ゲバラは大学を休学して友人と南米大陸を周った。旅といっても超貧乏旅行。オンボロバイクはすぐに壊れ、いろんな人達に助けられ、時には騙しながらもなんとか南米大陸を見渡した彼がだした答えがキューバ革命だった。
当時の南米大陸はアメリカの経済的な植民地であった。一部の軍人や富豪が大勢の現地人を搾取し、そのバックにはいつもアメリカがいた。正義感が強い喘息持ちの若者は、人々の暮らしの実際に目にしてその生命を革命に燃やしたのだった。
そんなゲバラのきっかけとなった旅が「モーターサイクルダイアリーズ」
ちなみに南米旅行中の男性はだいたいゲバラファン。
以上、三冊は放浪三大禁書だ。これを見たせいで僕はただ今無職なのだ。ありがとう三大禁書!!!
「旅とは?生きるとは?」
- 作者: ジョンクラカワー,Jon Krakauer,佐宗鈴夫
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/03
- メディア: 文庫
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アメリカで実際に起きた出来事。
成績優秀でとにかくリア充なある大学生が突然姿を消し、二年後アラスカの荒野で遺体となって発見される。
なぜか?素晴らしい人生が待ち受けていたであろうエリート学生の不可解な死。それは旅だった。
これから先はネタバレになるのでとりあえず読んで欲しい。ショーン・ペン監督の映画もおすすめ。
「・・・羨ましい」
やった。―4年3ヶ月の有給休暇で「自転車世界一周」をした男 (幻冬舎文庫)
- 作者: 坂本達
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
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四年三ヶ月の有給休暇・・・そんな企業が日本にもあるんです。
欧米のバカンスのバの字もない日本という国に生まれたからと諦めるのは勿体無い!と思わせてくれる旅本。
相棒の自転車と共に世界中を駆け巡る。自転車というと難しそうに思えるが、自転車でしか感じることができない世界がある。自転車旅をしてみたい人は必読。
「死ぬまでに行きたい!に会える」
2013年大ヒットした眺めているだけで幸せになれる本。
「ここは絶対行きたい!!」というところに出会えるので、旅のきっかけには持ってこい。やはり人間は十人十色、誰もが行く世界遺産に全く興味が無いという人にも出会った。たくさんの絶景に出会えるので、自分が惹かれた場所を結んでルートをつくるのも良いと思う。
「そこに秘境があるから」
- 作者: アマナイメージズ,ゲッティイメージズジャパン株式会社
- 出版社/メーカー: パイインターナショナル
- 発売日: 2011/08/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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メジャーな観光地は嫌だ!というチャレンジャーな人には秘境本。
場所どころか国名すら知らない国。そもそも知らないと何もできない。孫子先生が仰るとおりだ。
これを見て行きたくなったらちゃんと準備をしよう。だいたいこういうところは至極面倒だから。でもそれが秘境。行ってみないとその感動はわからない。
「人間の想像力は無限大」
秘境を超える?人間が創りだした奇界遺産。
何のために作られたのか一切不明な建物、そこまでする必要があるのか謎な巨像、そして巨大金玉・・・
世界は広い。この本を見終わった時、それしか思えなかった。
②旅に向けてのマニュアル本
「世界一周ノススメ」
旅のマニュアル本が欲しかったら、とにかくヴィレッジヴァンガードに行けば良い。
その中でもとくにこの本は、海外旅行にも行ったことがないような人でもわかりやすく書いてある。
たくさんありすぎる世界の国。どこに行ったら良いか?何があるのか?どう行けばよいか?ルートはどうしようか?といった疑問に答えてくれる。
僕も何から手を付けてよいかわからない段階で大いに助けてもらった旅のマニュアル本。
「旅人の旅人による旅人のための本」
旅は学校では教えてくれない。また欧米と違って短期ツアー旅行主体の日本ではなかなかノウハウを知っている人が周りにいない。
この本は世界一周経験者が集まって作ったマニュアル本。航空券の買い方から怪しい夜の世界まで詳しく教えてもらえる。
まだ出たばかりなのでLCCや最新のサービスが載っているのがありがたい。
長旅向けのマニュアル本。
「これからの旅は片手でなんでもできる?」
今やスマホがあればなんでもできる時代だ。それは旅も同じ。
航空券も買える、何冊ものガイドブックや本を持ち歩ける、GPSで迷わず目的地に行ける、家族や友人と連絡できる・・・
かなりの秘境でなければ大抵の国でWIFIが使える。それにSIMカードがあれば日本にいる時のようにスマホが使える。
もちろんなくても良い。でもこれさえあればいろんなリスクや労力を減らしてくれる。
そんな今時の旅行術に興味があるなら一読あれ。
「バックパックの中身もスマートに」
LIFE PACKING(ライフパッキング)【未来を生きるためのモノと知恵】
- 作者: 高城剛
- 出版社/メーカー: 晋遊舎
- 発売日: 2012/11/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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沢尻エリカ様の元旦那様というイメージがこびりついているが、この人スゴイ人です!
現在も海外を飛び回っている高城氏。その哲学もさることながら何ともかっこいいのがバックパックの中身。
バックパッカーといえばデカくて重いバックパックを思い浮かべるが、もうそんな時代ではない。高城氏のもつアイテムはどれも高機能かつコンパクト、しかも洗練されている。
旅のアイテムは自分に合ったものが一番だけど、なんか憧れるんだよなあ。
とても使いやすいアイテムから意外なアイデアまで、バックパックに生活を詰め込んで旅をしている高城氏にしか書けないアイテム本。
「だから危ないって言ったじゃない!じゃ済まされない」
せめてこれだけは読んでくれ!という一冊。
日本は世界一安全な国だ。喫茶店で席を取るためにカバンを置いたり、電車の中で居眠りしたり、自動販売機がそこら中にあるなんて日本だけだ。
世界がおかしいのではない。日本がオカシイのだ。日本では泥棒が悪いやつだが世界では盗まれる奴が悪いのだ。そんな日本人は世界の泥棒のお得意様。
この4ヶ月で何かしら盗まれたというたくさんの日本人に出会った。どれもほんの一瞬のミスだが、中にはやられて当然といった話も聞いた。
僕らはまだ運良く被害にあっていない。一番の安全対策は「知ること」だ。相手の手口と危険な場所は最低でも知っておかなければならない。彼を知り己を知れば百戦して殆うからずだ。
③旅が何倍も面白くなる本
「日本人がつくる最高の旅雑誌」
TRANSIT(トランジット)24号 美しきカリブの海へ (講談社MOOK)
- 作者: ユーフォリアファクトリー
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/28
- メディア: ムック
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そこに行ってみたいと思わせる写真、わかりやすいその国の歴史と文化と生活、豪華なメンバーによる旅のエッセイ、 これいる?っていう雑学。それがTRANSIT。
絶対関わっているスタッフ全員が旅好きだと思わせるかゆいところに手が届く作りで僕は毎号買っている。
ガイドブックというより、その国の魅力のフルコースを味あわせてくれる旅雑誌だ。
毎号1つの国や地域に絞り、徹底的に作りこまれている。何となく見ていたらその国に行きたくなってしまう罪な雑誌でもある。
「歴史を知ろう」
- 作者: ウィリアム・H.マクニール,増田義郎,佐々木昭夫
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/01/25
- メディア: 文庫
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以前の記事とも重複するが、世界史をざっと見直すならこの本しかない。帯に東大生オススメと書いてはあるが、中学生でもわかるように書いてある。純粋に読み物としても面白い。
歴史は積み重なりだ。そしてあらゆる文化が影響し合い人類は面々とつながってきた。現代の文化や争い、果ては芸術まで元をたどっていけばとてもわかりやすくなる。
世界の歴史をわかりやすく、そしてそのつながりも書かれているので、いろんな国を巡る人におすすめだ。
「歴史の勝者と敗者の差は紙一重」
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
- 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/02/02
- メディア: 文庫
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現代の世界、これは何万年もの歴史の上に立っている。
そこには富める国と貧しい国があり、すでに滅びた民族と文化もある。なぜ今こうなっているか、それがわかりやすく書いてある。歴史嫌いでもなぜ?という思いがあれば楽しめるはずだ。
なぜインカ帝国はたった200人のスペイン人に負けたのか?なぜ文化がこれほどにも差がついたのか?滅びた民族は下等だったのか?などなど歴史の授業ではそのつながりが見いだせない謎がわかってくる。すると今までの世界の捉え方が劇的に変わって見えてくる。
特に中南米へ旅行する人におすすめだ。
同著者作:文明崩壊 もおすすめ
「モンゴルが世界を切り開いた」
雄大なモンゴルの騎馬民族が東西の文化をつないだ。そして本当の世界史が始まった。
チンギス・ハーンが打ち立てた史上最大の大帝国。なぜか野蛮なイメージを持たれているが、実際は高度な文化を持っていた。壮絶な勢いでユーラシア大陸を駆逐していった騎馬軍団のあとには、あらゆる文化と民族が交じり合っていた。そして世界史が幕を開けたのだった。
モンゴルだけではなく中国やインドなどのアジア圏の歴史と文化について詳細に書かれている。モンゴル帝国が成し遂げた偉業はもう少し評価されても良いような気がする。
アジアを旅する人におすすめ。
「良い質問をする前に」
ご存知池上先生によるわかりやすい現代史。
日本の学校ではマッカーサーが帰国するくらいまでしか教えない。しかも日本人は昔から国際感覚と宗教に疎い。これではなぜイスラム国家とイスラエルの仲が悪いのかわからない。
そこは池上先生に教えてもらおう。現代史を学べば学ぶほどアメリカとイギリスのDQNさに引いてしまうのは気のせいでしょうか?
「どこがヘンなのニホンジン」
世界を旅して一番思うことは「日本人っておかしい」ということに尽きる。波風を立てず、マナーを守り、とにかく細かく、無限に気を使い、とっても豊かな自殺大国。
マナーもへったくれもない異国の地を軽蔑しつつも、実はそんなこと思うのは日本人だけだったりする。
世界中から見ても稀有な歴史と文化を持つ日本人。日本人はなぜ変わっているのか?が日本人はうまく説明できない。
ということで上記の代表的日本人論。
日本人の考え方の根底にある思想、日本人独特の宗教観、海外から見た日本人の3つの視点から日本を見ていくとなかなか面白い。
そして日本人が一番日本人らしさを発揮したのは明治維新だと思う。明治維新という革命は日本でしか起こりえないへんてこな革命だ。ペリー来航からたった数年で、政治の主導権が変わり、ちょんまげは切り取られ、すき焼きが生まれた。そこに日本人らしさが詰め込まれている。
日本人を知るには明治維新が持ってこいなのだ。
まとめ
↑もし旅に出たくなったら、早速準備を始めてみよう!
目的のない旅より自分の夢が叶うような旅が良いと思う。
そのためには世界に何があるかを知らなければならない。
実際、本を読んだ影響で旅に出たという人は少なくない。本はあくまできっかけだ。実際行ってみると思っていたものとは全然違っていたりする。でも、それも行ってみないとわからないことなのだ。
旅をしていていつも後悔することは、「もっと勉強しておけばよかった」ということ。マチュピチュをただ観光するだけなのと、インカ帝国について少し学んでいくのでは大きな違いがある。
行ってみたはいいけど全然わからなかったり、あとで知ってあの時ちゃんと見ておけばよかったと後悔する事が多々ある。
世界一周ともなると全部を学んでいくのはなかなか難しいが、ここぞというところは予習しておいたほうが楽しめる。
勉強や仕事の予習は全然しないくせに、旅の予習は寝る時間を削ってまでやってしまう。これが逆だったらなあなんてよく思うけど、人間好きなことをやっている時が一番幸せなんだと実感する。これは旅だけにいえることではなく、人間の真理だ。なかなか難しいけど。でもとりあえず今は幸せだと胸を張って言える。
これも本のおかげだ。あとブックオフの。