巡礼5、6日目 Cizul menol~Puente la Reina~Estella
5月26日
Cizul menol~Puente la Reina 20km 6時間
7時半、休憩日のお陰で身体も多少軽いのでウキウキ出発。
閑静な住宅街を抜け
麦畑へ
麦畑の中を突っ切る。これだけで日本人はうれしい。
菜の花も咲き乱れる。
雨が降ってないっていいわあ♪
昨日は天気予報で雨だったので、山越えを延期したのだった。
道半ばで亡くなった巡礼者の慰霊碑。
身が引き締まる。
登道が始まる
峠にそって風力発電が並ぶ。
雲を吐き出しているように見えた。
初日の山越えのお陰で思ったより大した山越えでは無く感じる。
いやあ、慣れって凄い。
今になって初日のあの過酷な峠越えの意味がわかったような気がする。
峠の頂へ。
巡礼者のモニュメントが並ぶ。
昔はこのような格好やロバなんかでこの道を越えたのだった。
道も舗装されてないだろうし、装備もひどいものだっただろう。それでも何百年も続いてきたこの巡礼路の歴史は深い。
絶景だ。
広がる景色は自分たちがたどってきた道なのだから尚更。
峠を下る。
遠くの方に見える小さい町がこの日の目的地だ。
ここも麦畑が続く。
天気も良くなり、麦畑沿いの野花が咲く道を行く。
素朴な田舎道が絵のようだ。
と思っていたら、
あれ?これゴッホの絵で見たことあるような景色
麦畑に可愛いアクセント
分け入っても分け入っても青い麦畑
畑の間に小さな街が飛び石のようにある。
これは立体道標。ありがたいけど自転車とか危ないような気が・・・
ほんとうに小さな街。
ラストスパート。「もう少し!」となってからが長い・・・
6時間でPuente la Reina到着。
今日は天気も景色もよく気持ちのよい道中だった。
この町はサンジャンピエドポー以来のちゃんとしたスーパーマーケットがすぐ近くにあった。
山間部は小さな商店しかなく、生鮮食品が無かったり全般的に高かったりするので、こういうところはすごくありがたい。
「こいつのために歩いてきたんだ!」と言わんばかりの早さで飲むビール。
巡礼終わってすぐの一杯はオーソドックスなスタイルです。
ホントですよ。
晩御飯はお米に手羽先、そしてやっぱりビール。
やはり日本人、お米食べなきゃダメ。
アンパンマンの気持ちがよく分かる。元気が出ないのだ。
スーパーマーケットの品揃えが良いのは助かる。
この日はイタリア人の団体の酒盛りの歓声を聞きながら眠りにつく。いくら食っても寝ても足りない・・・
5月27日
6日目 Puente la Reina~Estella 22km 6時間
今日はローマ時代の橋を何度も越えていく道だ。
ローマ時代に作られて未だに現役だという。
ローマの道はどれだけの人を渡らせてきたのだろう?
本日は晴天なり。しかも初めての快晴。小気味よくスタート。
橋に見送られ出発
昨日、恰幅の良いスペイン人のおじさんに貰ったお守り。
僕が物欲しげに見ていたせいか、ビールをくれただけでなく、このお守りをくれた。
おじさんには代わりに日本から持ってきていた神社のお守りをあげた。キリスト教の巡礼で日本のお守りというのもなんだが、とても喜んでくれた。
「鈴がついてて可愛いね」
おじさん、それ腕に巻くんじゃないのよね。
お守りのおかげか、とても天気が良い
野原を抜けるときつい坂
Maneruの町
花の街道が続く。
目だけでなく匂いでも巡礼者を癒してくれる。
なんかRPGっぽい街があらわれた
Cirauquiの街。
ドラクエとかはこういうイメージに違いない。
あいにく武器屋はなかった。
なぜか世界地図。
そして日本は沈没していた・・・
ローマ橋の遺構を歩く
ツーリングの皆さん。すれ違う人は皆、巡礼者にやさしい。
合言葉は「ブエン・カミーノ!!」
高速道路沿いも歩く
昨日の峠を越えてから景色が変わってきた
高速道路沿いに多いトンネル。
ローマの休息
ローマの橋は巡礼者の休憩場と化す。
ひんやりして気持ち良い座り心地。
Lorcaの街へ
内陸の街に入ってから、街中がバラだらけ。
美しい街並みの中を行く。
昼ごはんはパン、ハム、チョコレート。
これで2.2€ほど。外食したいのはやまやまだけども・・・
でも安くともチーズやハムはさすが本場の味。
帰ったら庭に花を植えよう
またまた橋。
川もきれいな水が流れている。
もうちょっと暖かかったら泳ぎたいところ。
もうちょっと!
古い教会と麦畑
橋を越えると・・・
Estellaに到着。6時間ほどかかった。
景色は今までで最高だった。
本日のアルベルゲは6€。
シャワーやキッチンも完璧だった。
石畳は綺麗だけど足にくるんだよなあ
スペインの昼はゆったりすぎる。
一時半すぎると街はシエスタに入り眠りにつく。
大きいスーパーがシエスタに入ってしまったので、近所の小売店で小腹を満たす。
仲良くなったフランス人の食事。
彼はなんと生挽き肉をそのまま喰らう。
昨日は昼に生挽き肉サンドイッチ、夜はスイカという豪快な食事。
日本よ!これが肉食男子だ!!!
でも彼からすると魚を生で食らう日本人と同じ感覚だろう。
白人は粗食だと以前も話したが、彼らの自炊は本当にあの豪華なフランス料理やイタリア料理を作った人たちなのかと疑ってしまうほどの素朴さ。
例えば、トマトパスタにボールいっぱいのカットトマト、サラミと生ハムを挟んだサンドイッチ、ヨーグルトと果物だけ、パンとチーズを交互にかじる・・・などなどイメージとぜんぜん違う。
巡礼で疲れているのはあるが、豪華なヨーロピアン料理のおこぼれがいただけるかと期待していただけあって、少し拍子抜けだ。
ちなみにこれも以前いったが東洋人の料理の凝りようは凄まじく、とくに韓国人はコチュジャンや韓国のりにキムチ等々なんでも持っている。昨日も韓国人夫婦が2時間くらいかけて夜食を作っていた。うまそうだった。ほんと・・・うまそうだった・・・
ということで、巡礼の楽しみの一つ「異文化交流」の一コマでした。
Estellaの街並み
外国人よ!これがFUJIYAMAだ!
と言わんばかりのバカ盛り。
本場イタリア人も二度見。
「それ、2人で食べるのかい?」
500gのパスタもぺろりと食べられちゃう巡礼の食欲に乾杯!!