巡礼12,13日目 Santo Domingo~Belorado~Sanjuan de Ortega
6月2日
Santo Domingo~Belorado 23km 6時間
昨日、ミサ帰りに突如出来た足裏ど真ん中のマメ。
むちゃくちゃ痛む。歩くたびに激痛だ。
ここでマストアイテム。
ワセリンを足裏に塗り、今日もひたすら歩く。
今日は快晴。
今までに無い快晴具合だ。
しかも快晴の時に運良く景色が綺麗な道に当たる。
アンコールワットっぽい
お花畑を越えていく。清々しい風を感じる。
またまたWindowsっぽい風景
Granonの町。
これが風光明媚っていうやつかな?
おとぎ話のような景色
すぐにRedeclla del Caminoの町が見えてくる。
巡礼者は行く
快晴&絵画のような景色で本日は最高の気分
Vioria de Riojaの町。
快晴はいいけど、だんだん暑くなってきた。
Villamayor del Rioを通過。
肌が焼ける陽気。
水飲み場はたくさんあるので助かる。
残り5kmがこんな道をずっとただただ歩く。
それでなくてもきついラスト5kmが道路沿いの変わらない風景。
きつい・・・あともうちょい。
Beloradoの町にたどり着く。
教会横のアルベルゲだ。キッチンがちゃんとしていて良かった。
なんせ昨日の「日曜日の粗食」のせいで腹ペコ、NOエナジーだ。
この町はちゃんとしたスーパーマーケットがあったので、今日はスタミナエナジー料理。
ぶり返しの豪華晩御飯。
エナジーが足りないので、
韓国人のニンニク消費量は半端ない。それには及ばないが、
ガーリックエナジーに満足したあとは、
教会横のアルベルゲ入口に椅子が並んでいてみんなそこで一杯やっ
最高としか言いようがない至福の時。スペインバンザイだ。
みんなスペインの空気にやられて陽気で酒好きになる。
来る前は熱心なカトリック教徒で溢れているのかと思っていたけど
6月3日
Belorado~Sanjuan de Ortega 24km 6時間30分
今日も快晴。
天気が続くと気分も良いし、最大の悩み事の洗濯の乾き具合も良い。
洗濯は主に風呂場で手洗いだ。洗濯機はあるところが多いけど有料で3€くらいとられる。乾燥機はさらにカネがかかる。
ということでほとんどの人は手洗い&天日干しなのだが、これがなかなか乾かない。
スペイン北部は日本と気候がにており、この時期は天気が悪く湿気ている。
洗濯物を天日干しできない時は、たくさんのベッドが並ぶ部屋で乾かす事になってしまう。半乾きの匂いが漂う中で寝るのは寂しいところだ。
天気が良い日はバックパックに濡れた衣服をぶら下げて歩く人も少なくない。
朝の合言葉は「素晴らしい天気だ!」
これは雨の日にジョークとなる。
天気が良いのでみんなルンルン笑顔で歩き出す。
Tosantosを抜け
すぐにVillambistiaの町が続く。
町や地域の下調べを一切していないので、ただ景色を見て素通りになってしまう。
もっと勉強しておけばよかったと後悔。
その辺の教会が実はすごいドラマを含んでいるかもしれないのに・・・
飛行機がぶんぶん飛んでいる
菜の花に彩られる巡礼路。
素晴らしい景色が続く。
ビールを町に着く度に飲み続けるオーストリア人のおっちゃん。
半裸でビールを飲みながら進む。それが速い速い!
なんでそんなに速いのかと聞くと、
「俺の足にはキャタピラがついているんだ。ガソリンはサンミゲル(スペインのビール)だよ!」
さらにタフガイ・アレックスも加わり、男臭いメンバーで歩き出す。
この2人、常に冗談を言い合っているくせにめちゃんこ速い。
きつい登り。
フランス人のアレックスと話しながら進む。
いろんな国の人と話すのはほんとうに面白いし、勉強になる。
ニュースでしか見なかったことの本質が見えてきたり、驚きの異文化な話などなど話題が尽きない。
フランス語の発音
フランス語は巻き舌どころか、舌が転がっていきそうな話し方だ。
フランスの車でルノーがある。
これ、日本人の発音では絶対に伝わらない。
何度言っても「?」
結局ジェスチャーでわかってもらったが、文字にするのもわからない発音。とりあえず「ルノー」ではないのはたしか。
他にもフランス文学の話になって、
「???」
カミュは「か・みゅ~」
フランス語は難しい・・・
山の天辺につくと・・・
また下ってまた登る。
フランス人「なぜスペイン人はここに橋を架けないんだ!」
ラスト10kmが延々と松林を行く。
暑いし景色は変わらないしアップダウンで疲れているしで、かなりかなりきつかった。
アレックスと話しながら進む。
彼は疲れを知らない。
海外から見た日本
外国人に日本のことを聞くとたくさん「ニホンゴ」が出てくる。
「フジヤマ、ゲイシャ、トウキョウ、キョウト、サムライ、ニンジャ・・・」
「トヨタ、ホンダ、ソニー、パナソニック、シャープ、キャノン、ニコン・・・」
みんな日本についてけっこう詳しい。
町を見ても日本車や日本メーカーの家電はよく見るし、やはり日本の製品は何だかんだいって人気がある。
でも、「じゃあ、日本人で有名なのはだれ?」と聞くと、
「・・・アキラ・クロサワ、タケシ・キタノ、う~ん」
となってしまう。
イタリア人は長友や本田、アメリカ人はイチローくらいは知っているが、日本文化やメーカー以外の個人となるとポンと出てくる人がなかなかいない。
なんかこれぞ日本っぽいなあと思った。
やっと町が見えてきた
Sanjuan de Ortegaの町、やっと着いた。
タフガイフランス人とキャタピラオーストリア人のおかげで、きつい道のりもかなり早く着くことができた。
ってこの町、何もない!
教会とバルがあるだけ。アルベルゲには自動販売機だけでキッチンすらない。
ほんとに5分位で歩き通せる狭い町。スーパーマーケットもないので、食料補給もできない。
レストランもすごい込みようなので、アレックスが持っていたパスタを3人で食べた。
ひもじい・・・今日はがんばった分、豪勢にいこうかと思ったのだが。
自動販売機で高いビールを買って夕日の沈む中、ただただ佇む。
※頑張って3km先の街に行くことを進める
音楽会がはじまる。みんなすることがない。
昼寝も終わってアルベルゲでシャワー。
が、こいつがいきなり冷水に変わる無慈悲なシャワーだった。
横でアレックスが、
「ニンジャ~ニンジャ~ニンジャ~!!!」
と叫びながら、冷水に耐えていた。彼こそ忍者だ。
ミサにいってこの日は終わり。
かなり昼寝したのに、ぐっすり眠れる。
エナジー不足なので、寝て回復するしかない。