巡礼24,25日目 Mansilla de las Mulas~Leon~San Martin del Camino
6月14日
Mansilla de las Mulas~Leon 20km 5時間
今日はいよいよLeonへ向かう。
Leonまで行けば残り300kmちょい。
しかも美しい大聖堂があるLeonは旅の節目と思っていた。
そんなLeonまでもう少し。
今日もまっすぐ道。
思えばBurgosからLeonまでの道は、登り下りもないまっすぐ道が延々と続いた。
かなり楽な道だった。天気も良いし、道も整備され、町も多い。
ここは高速レーンとなり、けっこう飛ばしていく人も多い。
1日50km歩いたという猛者も。
矢印をたどって
橋をよく見るのも巡礼
巡礼始まって最高レベルの作品。
道中、けっこう落書きは多い。写真のような粋な矢印やアルベルゲの宣伝もある。
暑い暑い!!9時過ぎると一気に暑くなる。
Leonに近づくとちょっとした登りが多くなる。
ひっさしぶりの急勾配。
といってもすぐだけど。
Leonを越えると恐ろしい道が始まるらしい。戦々恐々。
やっとLeonをとらえた。
しかし都会はここからが長い・・・
スペインはこんな変な建物がたまにある
町中はアスファルトのせいで足裏が痛くてたまらない。
軽登山靴といってもソールが硬いので、足裏が攣りそうになる。荷物が重いのが原因だ。
旧市街へ。Leonはアルベルゲの看板や標識がなくてかなり困る。
巡礼者がうろうろ彷徨う。
カサ・デ・ロス・ボティーネスはガウディの作品。
バルセロナ以外ではガウディ作品は余り見られないので、貴重らしい。
そんなことより、荷物が重いし足が痛い。アルベルゲどこだ?
だいたいカテドラルの近くに公営アルベルゲがあるので、とにかくカテドラルを目指す。手持ちに道の地図はあるが、町中の詳細地図がないのが痛い。
出た!カテドラル!
スペインらしい装飾にこの迫力。
疲れも吹っ飛ぶ。一瞬だけ。
目の前のインフォメーションでアルベルゲについて聞く。
すると、カテドラルに一番近いアルベルゲは人気なので多分満員。サンタマリア広場に大きな公営アルベルゲがある。との事。
たしかにカテドラル近くのアルベルゲは満員だった。しかも予約客で。私営アルベルゲは予約ができる。
ということで、ぞろぞろと巡礼者は来た道を戻る。
公営アルベルゲはけっこう離れた場所にある。・・・トホホ
なんとかアルベルゲにたどり着く。
大都市らしくキッチンなしのアルベルゲ。当たり前だが大都市中心はスーパーマーケットがない。郊外に格安のスーパーマーケットがあるのだけども、アルベルゲがある旧市街は高級ハムやチーズの店かお菓子屋さんくらい。
自炊派としては都市部はきつい。実は中規模よりちょっと毛が生えたくらいの町がスーパーマーケットが近くにあるので一番心地よかったりする。
盛大な結婚式。
幸せそうだなあなんて思っていたら、まさかこの微笑ましい風景に足元をすくわれるとは思っても見なかった。
昼間は教会すらシエスタしてしまうスペイン。
都市部も例外ではないので、夕方まで昼寝してから街に繰り出す。
サン・イシドロ教会
中はとっても静かだ。
スペインらしいバル風景の中を行く
さあ、本番のカテドラルの中に行くぞ!と思ったら、
「本日は結婚式のため、中は見られません」
「えっ!!でも巡礼者なんですけど・・・」
「ダメです」
まさかのまさかの結婚式により追い返されるハメになる。
そりゃ結婚式も大事だけど、ちょっとくらい見せて欲しいのに・・・
仕方がない。明日の出発を遅らせて朝一で見に来よう。
「明日は結婚式の後片付けがあるので、午後2時半から開きます」
中を覗き込む人々と共に呆然とする。
神様、そんなことってあるんですね・・・
Sahagunで祭りを見るために2泊した報いが今ここであらわれたのかもしれない。
怒り出す巡礼者達。でもここはスペインなんだ。
もう1泊するしかない。
でもそんな気分ではない。
Leonとは、ここでおさらばしなければならないような気がするのだ。
盛大な結婚式。
馬車まで来ている。こりゃかなりのお金がかかっているだろう。
まあ、仕方がない。
Leonを満喫しよう。
と、思って最初に見たのがコレかい!!
でもLeonは美しい街だ。
思わずまくりたくなる車。
なぜか「カポエラ祭り」をやっていた。
カポエラキックしながら練り歩く子どもたち。
今日はキッチンもスーパーマーケットもない。
Leonまで何とか辿りつけたので、ご褒美に久しぶりのレストランへ向かう。
マヨール広場周辺は美味しいレストランやバルが並ぶ。
19時過ぎてやっと店が開き始める。18時でこんな感じ。
メニュー 10€
メニューとは日本でいう定食のようなものだという。
前菜、メイン、デザート、そして結構な量のワイン。かなりうまいワインが1本ついてこの値段は日本人からすると安い。
スペインは何を食べてもうまい。
幸せなひと時。巡礼の楽しみの80%は食事かも。
スペイン料理を味わうために巡礼に来たという人も割と多い。
シメはバル。
世界一周じゃなかったら、毎日バル巡りしたい。
宿代が安いし、バルもそこまで高くはない。
スペイン食文化は素晴らしい。
ということで、いい気分のまま眠りにつく。
カテドラルの中が見られなかったのは残念だが、巡礼はまだまだ終わらないのだ。
6月15日
Leon~San Martin del Camino 26,5km 6時間30分
朝6時前、人々の準備の音で起きる。
これが巡礼の目覚めだ。
いつもなら寝ぼけながらシュラフをしまい込むのだが今日は違った。
おもむろにバックに手を突っ込み、タブレットを取り出す。
ベッドでも辛うじてネットが繋がった。
弱々しい回線は、ゆっくりと僕を導いた。
「日本惜敗黒星スタート。コートジボワールに敗れる」
最悪の目覚めだった。
スペイン時間で朝の3時に始まった日本対コートジボワール戦は、僕が寝ている間に悲しい末路を迎えていた。
足が重い。モチベーションが大事なのは巡礼も同じだ。
足をひきずるようにトイレに向かうと、一昨日のスペイン敗戦でうなだれていたスペイン人に会う。
「日本も負けちゃった」
「次があるさ!」
彼は優しくそう言った。
そうあってくれ日本!!
足取り重くスタート・・・
因縁のカテドラルも見納め
旧巡礼者宿は今や立派なホテルに。
おや?すでに休んでいる人がいる。
だいぶおつかれです。
アスファルトの道を登っていく。つらい。
こんなバカ重い荷物では当たり前。
絶対10kgは超えないようにしましょう。
世界一周ついでに来るような甘いところではない。
もし次来るなら5kgくらいの荷物でスイスイ行きたいものだ。
Orbigoという町にあった新しい教会。
安藤忠雄チックなモダンな建物。
彫刻がサグラダファミリアの死のファサードにあったものに似ている。
なぜかLeon周辺は高級バイクをたくさん見られたので、バイク好きにはおもしろい道だった。
暑い!煮えたぎるようなアスファルト。
Villadangosu del Paramoにつく。
ガイドブックではここが本日終点なのだが、明日が長くなるので頑張ってもう一つ先の町へ。
こういう時が一番つらいのよね・・・
町が見えてからが一番きつい。
今日は長い割にけっこう良いペースだった。
ご褒美は閉店間際(日曜日は閉店が早い)のスーパーマーケットに駆け込み買った冷た~いビール。
このために歩いているのだ。きつければきついほどうまくなる魔法の水。
最近、踵にたくさん豆ができる。
擦れる度に痛むし、水抜きが姿勢的に難しい。
豆を何とか萎ませて、今日はぐっすり眠る。