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サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼完全攻略~装備編~

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毎日20km以上歩く日々が1ヶ月以上も続くという過酷な巡礼の道。
さらに山あり谷ありアスファルトありの道、強い日差しに大雨に強風、そして痛む体の節々。
こんな条件で歩き続けるためには、それ相応の装備が必要だ。

ということで、完全攻略の最後を飾るのは装備編。 

基礎編生活編はこちらから。

 

 

 

一番大切なこと

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いきなり小田和正の曲みたいな題名だが、まずはこれを言っておかなければ何も始まらない。

780km歩いてみて一番痛感したことは装備の軽量化だ。

僕たちは世界一周旅行中に巡礼を始めたわけだが、これは暴挙といっても良い。

パイネ国立公園を歩き抜いたことで自信もあったし、直前のモロッコで不必要な荷物は日本に送ったのだが、この時点で巡礼をナメきっていた。

ほとんどの人は巡礼だけを目的に来ているので、装備は重くても8~10kg。

僕達は何と嫁が12kg、僕は16kgの荷物だった。そして初日のピレネー山脈越えでえらい目にあった。当たり前だが荷物が重いと身体への負担もかなりひどい。僕たちは慢性的に足の裏の筋が痛み、ずいぶん悩まされた。すぐに不必要な物をあらかた捨てたり寄付したが、今後の旅行も考えると捨てることができないものも多く、結局最後まで重い荷物で歩き通す羽目になった。

なので出会う人出会う人に「クレイジー!!」と言われ、何度も世界一周旅行中であるという説明をすることになった。

巡礼中に聞いた話では、だいたい目安として「重くても10kgまで」というラインが有るようだ。

ということで僕が思う巡礼の装備とは「軽く、とにかく軽く、さらに軽く」である!

少しでも要らないと思ったら持っていかない。スペインは田舎でも大抵のものは買えるので、ほんとうに必要かどうか考えに考え抜いた装備で巡礼に向かうことが望ましい。

 

 

巡礼の装備を考える上での3原則

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とにかく軽くをモットーにということを頭に入れてから、装備を考える上で必要な原則を挙げる。

 

①多様な環境

最初に述べたとおり、長い長い巡礼路を歩く中で道も気候も全然変わってくる。序盤終盤の山道と悪天候、中盤の酷暑と乾燥した大地、さらに都市部ではアスファルトも歩く。
様々な環境の中でもしっかりと使える機能的なものでないとならない。それは命にも関わる時がある。

 

②故障・疲労

1ヶ月以上も休みなく歩き続けるとなると、必ず身体のどこかに負担がかかってくる。
日常生活ではありえない距離を毎日歩くのだから、体の痛みや故障は仕方がない。なので、足腰へに負担を少しでも減らせるような装備でなくてはならない。

 

③アルベルゲでの生活

家のように何でも揃っているわけではないアルベルゲ。さらにタイトなスケジュールでの生活。少ない荷物の中で効率よく過ごすために、必要最低限でアルベルゲの生活にあった装備でなくてはならない。

 

以上の3大原則を踏まえた上で導かれるものは『登山装備』だと思う。

それは「環境に素早く対処」でき「高機能」で「軽量化」されているからだ。

僕らも日本で買った登山用装備で向かったが、これといった不満や失敗はなかった。

特に今から記す絶対に必要な装備は、少々高くても登山用の装備を購入することを薦めたい。

 

 

絶対に必要な装備

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これだけは絶対に必要だという装備を理由とともに挙げる。

 

バックパック

巡礼では生活する上で必要なものすべてを持ち歩かなければならない。

それはもちろんバックパックに入れることになる。

バックパックは色んな種類があるが、まず必要な機能は、

 

雨に強い

雨に降られることが多いので耐水性のもの(カバーでも可) 

 

強靭

長時間歩いても、荷物をたくさん入れても、ぞんざいに扱っても、壊れないもの。

 

負担を軽減できる構造

荷物の重さを分散して負担を減らせるようなもの。

 

また大きさは30L~40Lのバックパックが多かった。

東洋人は遠くから来ていることもあってか、50L程度のバックパックが一番多かった。なぜか東洋人は西洋人に比べて荷物が多いのがおもしろい。 

 

オススメはこの手のオーソドックスなタイプ

(グレゴリー)Gregory Z 45 Lサイズ バックパック Ember 【並行輸入品】

ベルトなどで重さを体全体で分散して背負えるものが良い。

無理な負担が一箇所にかからず、負担を軽減できる。

バックパックを買う場合は近くの登山ショップに行って、詳しいスタッフに正しいセッティングと背負い方を教えてもらったほうが良い。セッティングを知っているだけで、格段に負担を軽減できる。

 

 

巡礼では色々な道を歩くことになる。
乾燥した土の上、市街地のアスファルト、ゴツゴツした岩山、木の根っ子の階段、水びたしの泥の中、ローマ時代の橋の上・・・
そういった様々な道を歩いて行くことで、サンティアゴ・デ・コンポステーラが見えてくる。

 

やはりオススメは登山靴。

だが、登山靴も種類が多い。
トレイルランニング用の軽量なものから、重厚な革張りのものまである。

 

[キャラバン] Caravan C1_02  0010102 440 (ブラウン/27.5)

その中でも巡礼向きなのはハイカットの軽登山靴だ。
巡礼者はこのタイプが半分近くだった。
ハイカットであることにより、岩山などでの捻挫予防と小石の侵入を防ぐことができる。また足首までしっかり固定することで、足への負担も軽減できる。
軽登山靴である理由は、軽いこととソールが硬すぎないことだ。
山道があるといっても全体の2割もない。ほとんどが舗装路(スペインの田舎道は土が多い)で都市部では石畳やアスファルトになる。本格的な重登山靴は堅牢な作りではあるが、とても重い。さらにソールが硬いものが多く、山道では楽だが都市部のアスファルトになると足裏に負担がかかる。重登山靴ではオーバースペックだ。
なので日本の低山でのハイキングなどで使われる登山靴が良いと思う。

値段と相談しながらも、やはり好みがあるので実際に履いてみることを薦める。ソールの硬さや履き心地も十人十色なので、登山ショップのスタッフにいろいろ質問しながら決めるのが良い。

 

購入したら、足が慣れるまで実際に山などを歩いたほうが良い。買ったばかりの靴のせいで、ひどい靴ずれになっている人を何人か見た。

 

 

レインジャケット

バスク地方ガリシア地方はよく雨が降る。

特にガリシア地方は、決まって夕方近くなると土砂降りの雨が降っていた。

山間部で突然の雨に降られた時の辛さといったらない。安物のカッパやポンチョの人も多かったが、やはり安全性と快適性を考えると登山用レインジャケットが良い。

特に序盤のピレネー山脈超えは6月でも雪がふるようなところなので、雨と風にも強いものを薦める。

 

(モンベル)mont-bell トレントフレイヤージャケット Men's 1128277 BK ブラック L

レインジャケットは耐水性だけを考えがちだが、その他にも大切な機能がある。

 

耐風性

稜線上を歩くことはそうないが、山間部は町も少ないので休むところがない場合が多い。とつぜん嵐に見舞われて、一気に体温が奪われるということもある。

 

強靭性

スペインの雨は降ったり止んだりすることが多く、何度も閉まったり出したりを繰り返すこともある。また岩や枝に引っ掛けることもしばしば。ジェケットにはかなりの負担がかかるので、破れにくいものが良い。

 

快適性

ゴアテックス製品だと不快な汗に悩まされることもない。ゴアテックスについては下記参照。

GORE-TEX®プロダクト

 

レインジャケットは時に命にかかわる装備でもあるので、多少高くても良い物を買ったほうが良い。現にピレネー山脈では毎年遭難者が出ている。

モンベルなら7000円くらいから十分に使えるものがでている。

 

 

以上は絶対に持っていかなければならない装備だ。

この3つの装備は特に怪我や疲労に関連するので、登山ショップでスタッフに合わせてもらったものを買った方が良い。使い方やセッティングなどもしっかりと教えてもらい、何度か実際に試してみることが大事だ。

巡礼中にも登山ショップはあるが、ヨーロッパサイズなのでなかなか合うものが見つからないかもしれない。とくに靴は日本人とヨーロッパ人の足の形がだいぶ違うので、日本で合わせたものを履いてくるのが良い。

 

 

 

その他の装備

衣類

夏季ならば、天候が良ければTシャツなどで歩くことになる。

日焼けが心配なら長袖のシャツのほうが良い。

衣類は全部ユニクロでも良いが、巡礼ならではの必要な機能もある。

 

速乾性

序盤終盤の悪天候で一番困るのが洗濯。必要最低限の衣類しか持っていないので、乾きが悪いととても困る。僕はユニクロなどで買った普通の衣類だったが、ある人はジョギング用の速乾性の衣類を持っていた。乾きが2倍以上違うので、とても羨ましかった。

アルベルゲでの生活ならではの重要な機能だ。

 

対臭性

これも一緒だが、雨の中部屋干しとなる機会もある。

アルベルゲは大人数のドミトリーなので、天気の悪い日は部屋中が生乾きのニオイに・・・

ほとんど手洗いの日々も続くので、銀イオンなどの対臭機能を持った衣類が良いと思う。

 

 

ズボン

ジーパンの人もいたが、できれば登山用が好ましい。

雨の時に冷えるし乾きにくいので、しっかりしたものが良い。

また山道も歩くので厚手のもののほうが怪我もしにくい。

 

アルベルゲ用には短パンかジャージがあったほうが良い。

ズボンはなかなか洗濯できないので、アルベルゲでの滞在用にもう一枚必要だ。

 

 

サンダル

こちらもアルベルゲ用。

シャワー生活になるので、サンダルは重宝する。

アルベルゲに着くとすぐに、登山靴は乾かしておきサンダルに履き替えた。

僕はペルーで買った偽クロックスを履いていた。町歩きもサンダルなら快適だ。

 

 

ダウンジャケット

5月末のスタートだったが、序盤のピレネー山脈前後の夜間は冷え込んだ。

また天候の悪い時は肌寒い日もあるし、体調の悪い時にも使った。

最近はかなり小さく収納できるダウンジャケットが増えているので、バックパックの片隅にしまうことができ荷物にならない。 

 

 

寝袋

寝袋がないと泊めてくれないアルベルゲもある。

寒い時以外でも、アルベルゲにシーツがないところや、お世辞にも綺麗といえないベッドで使える。

5月末以降の夏季シーズンはダウンジャケットと併用すればそこまで暖かいものでなくても良い。寒がりな僕でもモンベル基準#3(‐10度対応)もあれば十分だった。

 

 

ストック

ストックは杖の事。あれば負担が軽減できる。

一本杖、二本杖とあるが、二本の方が楽に歩けそうだった。

僕は初めは持っていなかったが、アルベルゲに寄付されていた登山用ストックを貰い受けた。嫁さんは山で拾った木の棒。

土産屋には仙人が持っていそうな立派な杖が売っている。

が、できればショックを吸収できる登山用ストックが良い。

 

 

ライト

暗い夜道を歩くことはおそらくないと思う。

が、アルベルゲでは使うことがある。

朝早く発つ時や、消灯後にトイレに行く時などで使う。

 

 

マルチ電源

カシムラ マルチ電源プラグサスケ(クリアー) TI-25

スペインのコンセント口は日本と違うので、コネクタが必要。

カメラやスマホなどいくつも充電が必要な物を持っているなら、小さいタコ足ソケットもセットで持っていくと重宝する。

 

 

水筒

ペットボトルでも代用可だが、衛生面に不安のある人は持っていったほうが良い。

水道水は飲めるが、硬水なのであまり美味しくない。お腹を壊す人もいるので、気になるならミネラルウォーターを買うほうが良い。

 

 

タオル

タオルはできれば下記のようなスポーツ用の超吸水タイプのものが良い。

 

スワンズ(SWANS) ドライタオル ブルー BL SA26T

スワンズ(SWANS) ドライタオル ブルー BL SA26T

 

小さくてもすぐ拭き取れるし、絞ればすぐに乾く。

荷物にもならないので一石三鳥だ。 

 

 

地図

地図は大きな町の本屋に売っている。

地図がないと町の間隔やアルベルゲがあるかどうかがわからない。

ガイドブックが色々売っているが、どれを買うかは実際に見て決めたほうが良い。

日本語はもちろんない。日本語版が欲しいなら、日本で買うしかない。

簡単な地図とアルベルゲの名前が載っているだけの6€くらいのものから、町や教会の歴史からアルベルゲの特徴まで書かれている15€くらいのものがある。

自炊派ならキッチンやスーパーマーケット情報が載っているガイドブックの方が役に立つ。

 

 

歯ブラシ・石鹸

アルベルゲにはもちろん歯ブラシなどは置いていないので各自持ってくる。

 

 

たいていの町に薬局はあり、内服薬から湿布まで手に入る。

 

 

ホタテ

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ホタテの貝殻は巡礼者のシンボルになっている。写真は巡礼路にあるホタテ型道標。

そのホタテの貝殻をバックパックにぶら下げて歩くのが、古くからの習慣だ。

貝殻は土産屋に売っている。

 

 

以上でサンティアゴ・デ・コンポステーラ完全攻略を終わります。これから巡礼に向かう人たちの参考になればと願っています。

いつでも質問は受け付けますので、疑問や不安がある場合はページ下のコメント欄に記載してください。

 

それでは、ブエン・カミーノ!!