ぶらりカトマンズ食べ歩き
非常に暇だ。
次に向かうタイは飛行機での入国で30日のビザを貰える。
11月にあるお祭りに行くため、タイ入国を遅らせなければならない。
最近ビザラン(出入国を繰り返して滞在すること)が厳しくなっているのでやむを得ないのだ。
なので、カトマンズに1週間引きこもりしていた。
カトマンズというところは世界中から観光客が集まるだけあって、たくさんのレストランやバーがある。
しかもネパール料理だけでなく、世界の料理がいただけるのだ。しかもしかもお隣インドと違って、味もしっかりしている。それでいて安い。さすが沈没者製造都市だけある。
ということで、ぶらりカトマンズ食べ歩きの始まりとなるのであった。
ちぐさ茶房
毎朝通った和風喫茶店。というか昭和臭い純喫茶。
小さいころ祖父と行ったあの喫茶店の雰囲気が楽しめる。
建物もボロく、常連のおっさんたちがぺちゃくちゃ喋っているのだが、何故か落ち着く。
そしてコーヒーの味は絶品。アジアでコーヒーを頼んだ時は高級店ですら粉っぽいネスカフェがでてきたりするが、ここはまさしくコーヒー。芳醇な香りが店の中に漂う。
80ルピーでけっこうな量のコーヒーが出てくるし、サンドイッチやパンケーキがこれまた日本の純喫茶でお馴染みの味。カトマンズを離れる時、ちぐさ茶房との別れがどうしようもなく辛かった。
Himalayan Java Coffee
こちらはスターバックスみたいな洒落たネパールのコーヒーチェーン店。大きなモールの中にある店舗。
ネパールで取れたコーヒー豆を使っており、購入することもできる。
店内は観光客ばかりで、ネット(WIFIが速い)をしたり本を読んだりしている。
モールの奥まったところにあるので、カトマンズの喧騒から離れてゆっくり過ごすことができる。
たまにこういうきれいで洒落ているところに行きたくなるのは、まだ確固たる日本人としての意識が根強いということか。
現地と同化するほど日本人意識を捨てることが出来る人がたまにいるが、彼らは現地の水を飲み、かなりローカルな食堂で飯を食う。僕は1周間に一回くらいはこういう洗練されたところに行きたくなってしまう。
エベレストステーキハウス
タメルチョークから南西方向にあるステーキ屋。
僕らは病的に肉が食いたくなってしまう衝動に駆られる時がある。これ全部アルゼンチンのせいだ。
ブエノスアイレスで世界最高の肉を3000円で食べる - tabing 世界一周
イスラム圏からインドへと非肉食国家を巡ってきたので、血の滴るような肉の塊には久しくお会いしていなかった。
ベジタリアンの人をかなり尊敬する。屁が出まくりそうなモノばかり食べているのに、よくあれだけ働けると感心する。
でもやっぱりこの肉塊を目一杯頬張り、肉汁を押し出しながら噛み切る!これ以上の幸せはない。
日本料理
「おふくろの味」のトンカツ。
カトマンズの日本料理店のレベルはものすごく高い。
僕はヒマラヤトレッキングをすることと日本料理を食べるためにネパールに来たのだ。
「ふる里」の豚キャベツ味噌炒め。
世界では「なんちゃって醤油」はよくみるが、味噌は「なんちゃって」すらない。
だから久しぶりに味噌汁を飲むと、味噌汁が全身に染み渡っていくのがわかる・・・気がする。
「ちゃちゃカフェ」では大根おろしの乗ったハンバーグが食べられる。
なんてニクい演出!ハンバーグも日本で食べるようなさっぱりした味だ。遥か遠いカトマンズで実家に帰った気分が味わえる。
中華、台灣、韓国料理
世界中の料理が食べられるカトマンズ。欧米はもちろんのこと、アラブやトルコ、イスラエルなんかの料理もメニューに並んでいる。
でも特に嬉しいのが東アジアの料理が充実していることだ。
中華料理は世界中どこでも食べられるが、日本や韓国の料理となるとものすごく高級店かパチモノしかない。
しかし、「おふくろの味」のあるビルの三階の韓国料理店は、かなり本格的な味だった。ビビンバを頼んだが、ちゃんとおこげも付いておいしかった。付け合わせでキムチまで出てくる。
フードコートにある台湾料理。
台湾料理は煮込み料理が多いと聞いていたけど、やっぱり煮込みだった。
豚肉はとろけるくらい柔らかい。沖縄料理に似ている味だった。
ネパール料理
もちろんネパール料理もある。
もう食べ飽きた感もあるが、やはりその国の料理というのは、その国で長く過ごしているとつい食べたくなってしまう。どの国でもそこの代表的な料理は気候や風土にすごく合っているので、とても美味しい。夏にそうめんが食べたくなるのと同じ原理だ。
人気のタカリバンチャはタメルチョークから北西方向へ進んだところにあり、地元の人がよく通う名店らしい。
ネパール料理といったらダルバート。
ご飯の周りを囲むのはカレー、漬物、サラダ、ヨーグルトなど。ダルバートはネパールの定食といえる。
そして何より、米とカレーがおかわりし放題で200円ちょいというところが泣けてくるくらいうれしい。
ネパールは農業国であり、ほとんどすべてのものをインドなどから輸入している。それは工業製品だけでなく、油や調味料などもそうだ。なので、ネパール料理はあまり味付けが濃くない。スリランカやインドのカレーは胃の底が焼け落ちるかのような激辛のものばかりだったが、ネパールのカレーは日本人でも苦にならない味だ。
おまけ
この見慣れた看板!
そう、これは日本を代表する登山メーカー「モンベル」のロゴ。
そしてここはネパールに溢れるパチモン屋ではなく、本物の「モンベル カトマンズ支店」。
なんと普通に日本で売っている商品が並んでいる。
さすがモンベル!と言いたいところだが、めちゃくちゃ立地が悪すぎる。繁華街から30分位歩いた。
いや、これも「それくらい歩けない奴はヒマラヤに挑むべからず!」というモンベルのメッセージなのか?
以上、ぶらりカトマンズ食べ歩き でした。
そしてカトマンズを離れ、次回から待ちに待った「タイ編」スタートです!