インディオのおばさん

f:id:tetsujin96:20150705181939j:plain

インディオのおばさんって何でみんな太ってんすかね?」

こんな失礼な疑問が、ある日本人バックパッカー(21歳休学中大学生)の脳内に揮発した。

 

結構な良いところの坊っちゃんで、大学も僕なんかじゃ7回生まれ変わっても通えそうにないところに籍をおいている。

インディオの子供って日本人そっくりだし、すんごいかわいいのに、おばさんになったらみんな揃いも揃って太ってんすよ。おかしくないですか?」

田嶋陽子先生が聞いたら3時間位正座で近距離説教食らいそうな発言だが、ふむ、たしかにみんなお世辞にも痩せているとはいえない。

 

 

インディオとは「インド人」という意味で、かのコロンブスコロンブスの卵的発想でそう名づけた。

コロンブスは何も新大陸を目指して旅をしたわけではなく、すでに知られていたアジアに行くために船に乗りこんだのだ。

当時、インドなどから交易で得ることができた香辛料は同量の銀と交換できたというので、独自のアジア航路はまさに打ち出の小槌となるはずだった。

そんな希望的観測とやんごとなき方々の私欲に塗れた港から何ヶ月もかけて旅をした末に辿り着いた大陸を見て、コロンブスがこう思ったのも、まあわからんでもない。

「やったー!インドに辿り着いたぞ!」

 

それで新大陸の原住民はインディオ、インディアンとなった。

香辛料が莫大な金銀財宝に変わったのでコロンブスの思い違いはどうでも良かったのだが、当の原住民にしてみれば苦難の歴史の幕開けでしか無かった。

そんなインディオとは大昔、日本を通り越してベーリング海を渡り現在のアメリカ合衆国に辿り着きその後も歩きに歩いてついに南米大陸へと辿り着いた人たちのことをいう。

まあ詳しいことは関野吉晴にでも聞いてくれ。

 

 

最初の大学生の疑問に戻る。

日本でもトップクラスの秀才大学生と、この三国志の武将の名前を空で言えるくらいしか取り柄のない僕が出した答え、それは、

「芋が美味いから」

それにしても南米の芋は安くて美味いんだ。