出雲北山縦走トレイルランニング 大社ー弥山ー鼻高山をロード込み往復
今年最初のトレイルランニングは、出雲大社の裏にある神々がおわす出雲北山の縦走!
標高500m前後ながらアップダウンが激しいというまさにトレラン向けの縦走路。
死ぬほど寒がりなので、冬の間はランニングすらほぼしなかったため、体力的に不安もありつつ挑戦してみた。
予想通り、激しいアップダウンで足の筋肉がやられてしまい、ほぼハイキング状態に。
冬の間は筋トレしっかりしていたのだが、やっぱり山で使う筋肉は違うらしい。
が、とても楽しいトレランだったので詳細を書いてみる。
スタートはかの有名な出雲大社。
トレランと冬の間になまった足の無事を祈ります。
境内は歩いていきましょうね。
この出雲北山縦走コースは、基本的に東側の旅伏山登山口からスタートし、出雲大社がゴールという人がほとんど。
まあ北山を全山縦走するにはこのコースが良いだろう。ゴールが出雲大社なんて素敵じゃないか!
でもマイカー単独で、しかもタクシーや公共交通機関を使う気がないので、今回は出雲大社から最高峰鼻高山まで行き、できればそのまま戻ってこようという企み。
出雲北山縦走路は、エスケープルートがたくさんあるので、きつくなったらそこで降りることも可能。
松の参道に向かい、神祜殿がある東側の道を行く。
古風な道を準備体操しながら800mほど行くと・・・
とても謙虚な標識がある。
がっつり民家の中に突っ込むような細い道。
鹿が降りては里を荒らすらしく、フェンスが設置されている。
ここからたった2kmほどの距離で500m近くの急登が始まる。
久しぶりのトレランでこの急登!さっそく足がパンパンに。
各合目ごとに標識あり、こんな優しい休憩場もある。
この各合目ごとの標識は、ありがたくもあるが「まだ4合目?」という登山哲学的な雑念を生む。
要所要所に広がる景色は最高!
いわゆるインスタばえ写真を撮ってみました。これが山ガールなら良いのだが、すでにプルプルきているか弱い三十路男性の足。
粘土質の土の道から標高を上げると柱状節理の岩場が出現。
出雲平野に突如出現するこの出雲北山は逆断層による隆起らしい。
大陸時代の地層もあるので、火山活動によりできた岩が露出している。
まあ、そんなにハードなクライミングではないのでご安心を。
もうちょいで弥山山頂!
弥山山頂からの景色!
いや~海が近いところの景色は格別。
空気が澄んでいれば山陰の名峰三瓶山も拝めます。
この景色を見守る地蔵。
山頂にはお堂があります。
ここからは写真のようなトレイルに!
木々の合間を縫って走るのでちょっと怖い。
ここからはいくつもの峠とピークが繰り返されるドMコースになる。
急登でダメージを負った冬眠足には堪える。
ロープを使わないと危険なレベルの急勾配もあり。
すでにハンガーノックしそうな予感なので、極楽山にておにぎりとポカリで糖質を摂取。
この辺はほとんど木々の中なので眺望は悪い。
眺望の良い弥山で早めに食べておくんだった。
木を伐採作業中。
松枯れ被害がすごいらしく、出雲平野から見上げると茶色がかっている出雲北山。
ハンガーノック&筋肉疲労対策で「ウイダー inバー プロテイン グラノーラ」を食べる。
やはり糖質とたんぱく質摂取が無駄なシャリバテ対策にはもってこい。
トレラン用のエネルギー補給製品はめちゃくちゃ高いので、消化は遅いが価格は優しいおにぎりやパンやチョコレートを持参する。
が、たんぱく質となると簡単に安く摂取することはなかなか難しい。
さすがにトレラン中にサラダチキンとか食えないしね。
ということで、毎度疲労がピークになる前にプロテインバーを食している。
150円くらい。おいしいので許す。
いくつ峠を越えたか忘れたくらいアップダウンを繰り返す。
途中で崖っぽくなっている箇所もあり、スピード出し過ぎは要注意。
スタートして6kmほどで万ヶ丸山(まんがまるやま)に到着。
この辺で疲労ピークに。3月にしては気温が高く、また久しぶりのハードな運動でヘロヘロ。
このいかつい木彫りの標識を前に、「なんて読むんだろう?」と数分間動けなくなる。
やばい、脳に糖分がいっていない!ということでパンとポカリを摂取。
ちょっとこの辺りで今回は引き返そうかなと右往左往するも、行けるところまで行ってみることに。
これって遭難フラグでありがちなセリフ。
少し行くと遥堪峠で中国自然歩道と合流。
ここから下山も可能。かなり気持ちが揺らいだが、先程の栄養摂取も効いてきたのかまだまだ行ってみることに。
この気持良さげなトレイルに惹かれ・・・
道に迷った!
やはり疲労と脳の糖質不足でボーッとしていたのか、鰐淵寺コースに行ってしまったらしい。1km以上オーバーラン。
まあ景色良いし走るに気持ち良い道だったのでよかろう。
遥堪峠に戻ると鼻高山へのコースはすぐ目の前だった。
トレランしやすそうなフカフカ道を見ると突っ込んでしまうのは悲しい性。
今度から気をつけよう。
そして激しいアップダウンの先に天臥峰。そんな名前のくせに眺望なし。
写真じゃ伝わりにくい激坂。
ロープを駆使して一気に降ると、壁のような激坂が待ち構える。
心をノゲイラばりにバキバキ折ってくる。
最後の急登。もう四つ這いのような姿勢になりながら何とかよじ登る。
誰とも合わなくてよかった。
やっとこさ鼻高山!
スタートしてから10km、3時間の長旅であった。
アップダウンが激し過ぎるので、ちょっと走っては歩いて登るの繰り返し。
トレイルランニングというよりは、インターバルトレーニングだったような気がする。
眺望良し!
こう見るとだいぶ東へ走ったようだ。
日本海も一望。十六島(うっぷるい)方面。
うっぷるいというキラキラネームは、アイヌ語や朝鮮語説など諸説あり。
かわいい相棒たちよ!
もう来た道を引き返す余力はないので、このまま下って地獄のロードと行こうじゃないか。
そうだよ!ロードだよ。道路を走って出雲大社まで帰るよ!
この傾斜、おわかりいただけるだろうか?
鼻高山山頂にある細い登山道を下ると、すぐにこのまっすぐ立てないくらいの激坂が待ち受ける。
地図をよく見ると、天王山キャンプ場まで下る正規ルートでないことが判明。
だって看板にそう書いてあったのに。要確認ですな。
この糞激坂を登り返すのも嫌なので、合流ポイントまでズリズリ降りていく。
やっと合流。中寺跡というコースだったようだ。
薄暗くて踏み足無く、獣が掘り返した跡がたくさんあって、久しぶりに恐怖と孤独を感じたルートだった。
やっぱり現代社会の人口過密が嫌で山に入っても、全く人気どころか痕跡もなくなると死ぬほど不安になるのはなぜだろう?
天王山キャンプ場までは竹やぶの暗い道を下っていけばすぐ着いた。
30分で一気に500m下ったことになる。
あ~下りは楽しいなあ。
そしてここから地獄のロード7kmが始まる。
あれだけのアップダウンを越えてきた足はもうガクガク。
平坦な道なのにほとんど走れず1km7分ペース。
しかもこれがやる気の失せる純朴な直線なんですわ。
全行程で一番きつかったのがこのロードだった。
何とか帰り着いた出雲大社。
目の前に洒落たスタバがあって、観光客の若い女の子たちがキャピキャピしている前を地獄ロードでゲッソリした顔でフラフラ歩く。
冬の間、筋トレに勤しんだのだがそこまで効果を感じなかった。
トレランや長距離ランニングをすると、決まって足が動かなくなった。体力的にはまだ余裕があったので、物の本によればどうやら筋力不足らしい。
しかし、トレイルランニングという特殊な運動に使う筋肉は、自宅での筋トレだけではやはり足りなかった。
登山家や冒険家のトレーニングも、結局は登山という意見が多いのにも頷ける。
今年はいろんな山を走りたいなあ。
出雲北山縦走路は、ご覧の通りトレランには最適。
標高は低いが、このアップダウンの激しさはあまり無いだろう。
そして驚くべきは僕の心拍数。ほぼ常時MAXやんけ!
鍛え直します。
おすすめリンク
ブログ内のデータはすべて『GARMIN fenix5』で取得しています。
GPSと心拍計があれば、トレラン中の細かなデータが収集できるのでオススメです。
今回の装備もこちら。
やっぱり走るのは良いのという話