⑯パタゴニア
3月17日 プンタアレナスからリオ・ガジェゴスまでのバスは11時発だ。 台湾夫婦に別れを告げ、バスターミナルまで歩く。 バスターミナルは結構な距離があり、久しぶりのフル装備での歩きは過酷であった。 1週間も山にいたが、下山してからの3日間はフォアグラ…
3月14,15,16日 宿のネコちゃんたち この日から一週間の山ごもり中に溜まりに溜まりきった食欲を爆発させた。 食欲をこじらせると厄介なことになる。 山中、4人の会話の8割は食事についてだった。 衣食足りて礼節を知るというのはあながち間違いではない。 …
3月11日(5日目) Cuernesキャンプサイトは今日も強風と雨に滅多打ちにされている。 寒いのなんの。たまらない。 ここから先の予定として、次のItalianoキャンプサイト先にあるミラドルが問題になる。 パイネ最深部まで登り行くこのミラドルはItalianoキャン…
3月9日(3日目) 晴れだ。神々しい太陽様が顔を覗かせている。 ありがたやありがたや。 そんな祈りを捧げているとレンジャーがやってきて不意にこういった。 「この先、雪で埋もれちゃってんのよね。」 なんと、この2つ先のキャンプサイトより始まる峠道が雪…
3月7日 ついにパイネ国立公園へと向かう日が来た。 広大な園内はパイネの巨大な山並みに氷河や湖など、パタゴニアの大自然をひっくるめたようなトレッカー憧れの地である。 パタゴニアの自然はあまりに広大で、そして容赦がない。そんなパタゴニアと向き合え…
3月5,6日 たらふく肉を喰らい、朝8時半のバスでチリへ再入国。 プエルトナタレスへ向かう。 ついにパタゴニアの最終目的地パイネ国立公園へと歩き出す。 パタゴニアの大自然を感じるならパイネ国立公園しかない。 とにかくデカくて、風が強くて、野生動物が…
3月4日 エルカラファテでアルゼンチンお肉祭り(※後述)をしながら、この日はペリト・モレノ氷河ミニトレッキングへと向かう。 いきなりだが、非常にこのツアー「お高い」のだ。 正直、氷河はフィッツロイでも見たし、これから向かうパイネ国立公園でも見ら…
3月2日 昨日の寝坊も踏まえて、今日は6時半に目を覚ました。 夜はかなり寒かった。寝袋を極限まで絞り、口と鼻だけだしてなんとか眠れた。 氷河より流れる風と、氷河より流れる川がすぐ横にあるのだから仕方がない。 朝日でオレンジ色に輝くセロ・トーレへ向…
3月1日 4時には起きて朝日を見ようと話し合っていたが、あまりの寒さで寝袋から這い出ることができず、結局8時に目を覚ました。 冬眠明けのクマのようにのっそりとテントのジッパーを上げる。 今日も天気は快晴だ。 今日はセロ・トーレまで向かう。 ゆっく…
2月28日 パタゴニアという地は嵐の大地といわれるほど強風が吹き荒れる。 そのために非常に天候が変わりやすい。 エル・チャルテンという町の名はそもそも先住民がフィッツロイを指していった言葉だ。 それは「煙を吐く山」 風が雲を運び、雪を弾き飛ばし、…
2月28日 バスは無人の荒野を行く。 僕は財布の底が抜けたダメージをまだひきずっていた。 「・・・だってボリビアなら1万円あったらチチカカ湖買えちゃうぜ。」 「・・・そうね。ペルーで1万円あったらナスカに赤木キャプテンの似顔絵書けちゃうわネ。」 と…