ブエノスアイレス日本旅館で肉三昧な日々が始まる

3月22日

 

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のぼせるぐらいゆったりなコロニアル・デ・サクラメント

モンテビデオなども行ってみたかったが、時間もお金もない。

なんせ南米は大赤字。1年の旅行計画を達成するには1日3000円という絶対国防圏があったのだが、ツアー、移動、そして食の誘惑で本土に壊滅的な爆撃を食らう羽目になった。

そして今から向かう南米最後にして最大の都市ブエノスアイレスは、そんな僕らへの最後の追い打ちをかけてくる誘惑の町であった。

 

 

ブエノスアイレス行きのフェリー。

前日、コロニアルエクスプレス社のチケットを買いに行くと、「ネットで買った方が安いわ!!」と受付のお姉さんにいわれた。

ホテルに帰って確認してみるとなるほど半額ではないか!

ウキウキして購入画面に進めていくと、税金だか手数料だががめちゃくちゃ高くて結局窓口で買うのと大差なかった。

4000円位の大出費。これならブエノスアイレスでATMで下ろしても4日くらいの滞在なら大差ない。

 

そしてこのコロニアルエクスプレス社のフェリー。

すごく小さい。折しも悪天候。そう、フェリーはオホーツク海カニ漁船なみに揺れるのだ。(言い過ぎ)

出港5分でスタッフがゲロ袋を配りだす。

かなりの揺れだ。車酔いも飛行機酔いもしないのだが、コレは堪えた。

1時間の大揺れ航海は34時間パタゴニアバスの旅より遥かにキツかった。

 

 

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ロカンタンのような吐き気を感じながら、目指すはブエノスアイレス日本旅館。

料金もドミトリー10USドルで、居心地が良すぎるため沈没者続出らしい。

南米最後、治安の悪いブエノスアイレスなのでせめて宿は居心地の良いところが良かった。事前にメールで予約する。

コロニアルエクスプレス社の到着港はレティーロ駅のほうではなく、日本旅館近くである。

歩いて15分ほどで日本旅館へ。

久しぶりの日本語での会話にほっとする。

治安情報を聞くと、やっぱり最近はひどくなっているらしくケチャップ強盗やスリなどが横行しているようだ。

しかもケチャップ強盗の新事実を教えてもらった。

犯行はグループで行われ、意外にもちゃんとした身なりの老夫婦や紳士がやってくるという。

 

手口はこうだ。

まずケチャップや臭い液なんかをかける。

それを拭いてあげるふりをして盗むというパターン・・・だけではないらしい。

ケチャップをかけられあたふたしていると、通りかかった貴婦人が「あれは強盗よ!逃げなさい!」といってこれまた偶然通りかかったタクシーを止めて逃してくれる・・・がこれ全部グルらしくあとはタクシー内で身ぐるみ剥がされるとか。

ケチャップ強盗なんてスラム育ちの汚い格好の奴ばかりかと思っていたが、そんなおじいちゃんおばあちゃんなんかにやられたら絶対持って行かれちまうところであった。

 

 

 

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この日は金曜日。

週末は家族で何時間もかけてアサード(大量の肉をBBQするアルゼンチン国民的行事)するアルゼンチン人に習って、日本旅館でもアサードが行われた。一人100ペソ。

中庭で焼かれる肉。というか肉塊。

2,3時間以上かけて炭火でじっくり焼かれるお肉ちゃんが不味いはずもなく、牛、豚、鳥、ホルモン余すことなくいただく。

アルゼンチンで肉を食わないのは、京都に行って寺を見ないのと同じなのでバチが当たってしまう。

南米最後の4日間。これから向かうは物価がお高いヨーロッパに肉と酒がダメなイスラム国家に肉だけ高すぎるアジアなので、今生の別れと思い泣く泣く肉ばかり喰った。泣く泣くである。嫌々なのだ。だからエンゲル係数がバブル期の日本みたいに鰻登りしたのはしかたがないことで、嫌々なのだ。決してそれを言い訳にスキップしながら肉屋に駆け込んでいたわけではない。

これは最近の食費での大散財&猛烈な体重増加の言い訳ではない!決して!!