バルセロナカードは元が取れるのか? ピカソ・ミロ・カタルーニャ美術館

3月28日

 

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前日の疲労が取れないが、3日券は連続した3日のみ有効のためメロスのように我々は走り続けなければならない。

本日は美術館巡りだ。

さすがの芸術都市バルセロナバルセロナが産み育んだ天才はガウディだけではない。

ということでまずはそのうちの一人ピカソの美術館へ。

 

 

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カタルーニャ音楽堂を抜け、細い路地へ。

旧市街のこの辺はピカソがよく通った喫茶店などもある。

「クアトロ・ガッツ」は4匹の猫という意味のピカソ行きつけの喫茶店。

ピカソもここいらを歩いていたのかと思うとワクワクしてくる。

 

 

 

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ピカソ美術館

ピカソはスペイン南部のマラガ生まれだが、バルセロナに住んでいた時期もあり縁は深い。

僕にとってピカソといえば「変な絵」と「大金持ち」というイメージだ。

 

 

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「変な絵」はゲルニカなどに代表されるイメージで僕もそっちの方のピカソしか知らなかった。

その「変な絵」をちょちょいと皿に描いたのが100万円で売れる「大金持ち」なピカソは、もちろん写実的な絵も天才的だ。

子供の時から神童と言われ、美術教師だった父はピカソの絵を見て筆を置いたとか。

そんな若い時代のピカソの絵が多く飾られているのがピカソ美術館だ。

 

 

「変な絵」しか知らないとピカソに対するイメージが固定化してしまうが、時代とともに変遷していく様を順を追って見ていくと、ピカソの偉大さがわかってくる。

幼少期や青年期のピカソの絵は後生のものと全く違う。それが各地を旅をし、そこでの出会いや体験により最終的に「ゲルニカ」や「泣く女」のような大作へと常に進化し続けていった。

 

 

死ぬまで一枚の絵しか売れなかったゴッホ、死ぬまでに何百億と稼いだピカソ

対照的な2人の違いを書いた面白い記事があるのでリンクさせていただく。

経済的にも大成功した ピカソに倣う「お金」の本質|ピカソの秘密|ダイヤモンド・オンライン

 

 

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そんなピカソの進化していく絵を楽しめる面白い美術館であった。

ポストカード買っちゃった。

 

 

 

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続いてバルセロナ現代美術館(MACBA)

美術館巡りが好きな僕だが未だにわからないのが現代美術というやつ。

壁に線を引くだけで何が芸術なのか?ゴミ捨て場から拾ってきたようなガラクタを適当に並べたものが芸術なのか?ていうか芸術ってなんだ???

と、思いつめてしまう現代美術というカテゴリ。

だけれどもバルセロナカードを持っていたら、タダで入場できるのだ。

バルセロナカードの本領発揮である。

「絶対に元取ったんねや!!」と心の声がなぜか関西弁になる。

 

 

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ここも同様でへんてこな展示物ばかり。

個人的には写実的な絵の方が好きなので、結局わからずじまい。

ということで美術鑑賞はヒトラーと気が合いそうだ。

 

 

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しかしここは建物や景色がとても良い。

なぜか美術館前がスケボー広場となっており、暇そうな若者が遊んでいる。

大学が近いからなのか失業中なのかは知らないが、スペインらしいイメージな光景。

 

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古い建物が多いゴシック地区にこんなもの建てる辺りがさすがバルセロナ

アンバランスさがたまらない

 

 

 

 

 

 

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バルをしてみた。

スペイン人は4,5回食事をするらしい。

バルなどでちょっとずつ食べたり、エスプレッソだけ飲んだりと日本人からするとよくわからない。

チリ人に日本人は昼休みが1時間くらいしかないと言うととてもびっくりされたが、スペインも昼休みは長め。1時か2時くらいから長めの昼休みがあり、家に帰って家族と食事をしたり昼間っからビールを飲んでくっちゃべったりする。羨ましい限り。

 

 

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バルで少し摘んでみる。

平日昼間のビールほどうまいものはない。

でも軽くつまんでも1000円近くいくので、経済危機まっただ中のスペイン人はどうしているのだろう?

バルで観察してみると、エスプレッソやビールを頼み、ちょこっとおしゃべりしてから立ち去る人が多かった。

エスプレッソってほんのちょこっとしかないのに200円とかする。

まず日本では浸透しない文化だ。

そんなことを考えながらも、楽しい生活一番の陽気なスペイン人に憧れる。

 

 

 

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スペイン広場へ向かう。

昨日の疲れを持ち越し、さらに若干風邪気味のため足取りが重い。

スペインの勝手な南国イメージと物価高で抵抗力が落ちている。

物価が高いと濡れたアンパンマンの気持ちがわかる。

バタコさんが新しい顔をくれるわけもなく、ATMからばんばんユーロが引き出される。

 

 

 

 

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カタルーニャ美術館を一度越えてミロ美術館へ。

ミロもバルセロナ生まれ。

僕の中ではミロといえば飲み物が検索上位に来るが、現代美術の大家である。

そこまで好きな感じの絵ではないが、なんとこちらもバルセロナカードがあれば無料で入場できる。

館内は撮影禁止だった。

 

絵だけでなく彫刻や巨大なオブジェまでたくさんの作品が並ぶ。

中にはおしゃれなレストランまであった。

ミロは無さそうだ。

 

 

 

 

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歩くのがしんどいのでちょっとの距離だがバスに乗り、オリンピックスタジアム前で降りる。

バルセロナカードは地下鉄もバスも近郊線も乗り放題だ。

最後はカタルーニャ美術館。

 

 

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ここもバルセロナカードで無料だ。

もうミキプルーンの人なみに宣伝をしているが、こういった無料施設に行きまくらないと元は取れないので、僕達のような暇人以外はあまり必要はないかもしれない。

 

 

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カタルーニャ美術館は無料だと罪悪感が湧くくらい広くて展示物が多い。

ローマ、ゴシック、バロック、モダンなど作品や時代によって分けられている。

 

 

なぜか「真顔でカオス」(勝手に名づけた)というおもしろい絵画がたくさんあったのでまとめてみた。

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真顔で岩石落とし

 

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真顔で流星鶏(スター・チキン)

 

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真顔で首チョンパ

 

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真顔?

 

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真顔がカオス

 

 

 

 

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そしてカタルーニャ美術館はとにかく広い。

時に迷い、ただただ歩き、気づけば座り込む

 

 

 

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なんとか全部見るも疲労困憊。

昨日今日とめちゃくちゃ歩いている。

ゆっくり周りたいがバルセロナカード期限内で周ろうと思うとなかなかハードでタイトなジーンズのようなスケジュールになってしまう。

物価も高くそんなに長くはいれないので、貧乏人が焼く餅のようにセコセコと動きまわらなければならない。

 

なんとかソファーを見つけ、死ぬ寸前のゴキブリのようにへたり込む我々。

このソファーがすごく気持ちよくて何人か寝ている。

ここでしばし寝る。

19時からカタルーニャ美術館の目の前で噴水ショーがあるのだ。

 

 

 

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18時よりスタンバイ。

せっかくだし、というかもう歩けないので良い場所をとってやろうと思ったのだ。

インフォメーションでもけっこう混むと聞いていた。

場所はどこが良いか考えた挙句、カタルーニャ美術館目の前に陣取った。

ここからはスペイン広場を前にバルセロナの街が一望でき、さぞやここから望む噴水ショーは素晴らしいだろうと思ったのだ。

風が冷たく、震えながら噴水ショーを待つ。

 

 

 

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ただただ待ち続け、いよいよ噴水ショーが始まった。

目の前に高々と水の柱ができる。

「始まったぜい!」

メインのカタルーニャ美術館より下段にある噴水が踊りだす。

 

見えない

 

目の前の噴水が引かない。延々と吹き続けている。

せっかく場所を取っていたのにメインが見えないんじゃ意味が無い。

すぐに降りて人混みの中から噴水ショーを楽しむ。

 

 

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最新の音楽に合わせて水が踊りだす。

いろんな色の光りに照らされた噴水はとても綺麗だ。

が、すぐ飽きた。

 

 

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噴水ショーとともにスペイン人カップルの猛烈な愛の表現が繰り広げられる公園を抜け、我々は帰宅した。

噴水ショーより、缶ビールが飲みたくてしようがなかった。

一日中美術館を巡ったくせに食い気に走る哀れなもののけ2人であった。