世界一周『旅』カメラ論

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最近の旅の3種の神器といえば、スマートフォン(タブレット型端末)、ノートパソコン、カメラではないでしょうか。

旅の中で出会う人達もスマートフォンやノートパソコンは持っていないけど、カメラだけは持っているという人が多いです。

 

やはり人生でそう何度もできない「世界一周」

せっかくだから目に焼き付けるだけではなく、写真として記録に残したいと思うのは皆同じようです。

そんなカメラですが、「世界一周ともなればどんなカメラを持っていくのが良いか」が一番の悩み所です。

それはありとあらゆる環境の中でカメラを使うことになるからです。大自然のど真ん中や治安が悪いところでもカメラを持って行くことになります。

最近僕のブログやSNSで「カメラってどんなの持っていってる?」「盗まれる?」「一眼が良い?」などなどカメラについてよく質問を受けます。

(モロッコで暇しているので)そんな疑問にちょっとでもお役に立てるように解説してみようと思います。

 

 

 

①どんなカメラを持っていったほうが良いか?

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写真-アルゼンチン ブエノスアイレス

せっかくの世界一周、「きれいな写真を撮りたい!」という人が多いと思いますが、一番の悩み所はカメラ選びではないでしょうか。

世界一周でのカメラ選びは単純に好きなデザインや値段で決めるわけにはいきません。

世界一周ならではの考えるべきポイントが有ります。

それは「重さ」「盗難」「タフさ」です。

 

「重さ」

これは一番大切です。

便利な国内旅行とは違い、海外の旅行では重いバックパックを背負ったり、長い道のりを歩き続けたりすることが何度もあります。

せっかくの世界一周だからと高機能の大きな一眼カメラを買うのも良いですが、高機能になればなるほど「重さ」も比例していきます。

例えばこのプロ仕様の「NikonD850」

 

Nikon デジタル一眼レフカメラ D850

Nikon デジタル一眼レフカメラ D850

 

こちらの重さは本体だけで1005g

 

初心者や女性に人気の「PENシリーズ」 

OLYMPUS ミラーレス一眼 PEN E-PL9 レンズキット ホワイト

OLYMPUS ミラーレス一眼 PEN E-PL9 レンズキット ホワイト

 

重さは332g 

 

D850はだいぶ大げさですが、良いカメラだとレンズも入れると2㎏くらいのおもりを首にぶら下げて移動しなければなりません。

これはなかなかつらいです。さらにバックから取り出すときもかさばって面倒になります。そんなことが続けば次第に写真を撮る事自体も億劫になってしまいます。

そのカメラを長期間持ち続けるということを踏まえてカメラを選ぶことが一番大切です。

 

さらに「重さ」とはもうひとつあります。

データの重さです。

高機能のカメラではとても繊細で美しい写真が撮れますが、その分データが重くなります。

設定で軽くすることもできますが、何千枚も撮ることになるであろう世界一周ではちりも積もれば山となるでかなりのデータ量になってしまいます。

HDDやノートパソコンを持っていく人も、旅行期間が長ければ長いほど膨大なデータ量になり頭を悩ますことになります。

僕のようにバックアップをクラウドで行うような人は、一枚一枚のデータが重いと海外の貧弱なネット環境ではアップロードにとても時間がかかってしまいます。

データの重さと保存方法も大事な要素です。

 

ちなみに現在の僕は、OM-D E-M5設定「JPEG Fine」、旅行期間3ヶ月、写真枚数4000枚で総データ26GBです。

 

「盗難」

残念ながらカメラは泥棒に大変人気なアイテムです。

なんせ貧しい国なら下手をすれば年収と同じくらいの商品をぶら下げているわけです。

ブエノスアイレスでは「絶対に一眼カメラをぶら下げて歩いてはダメ」と言われました。最近は歩きスマホやカメラをぶら下げた旅行者が泥棒に狙われており、かなりの被害者が出ているといいます。

僕はカメラは基本的にカバンに入れておき、撮りたい時に出すというようにしています。とても面倒ですが、防犯対策はし過ぎくらいがちょうどよいです。

防犯対策の一環としてのカメラの選び方もあります。

ブエノスアイレスの宿の方に聞いた所、泥棒が狙う人気カメラランキングのようなものがあるそうです。

一番人気は『一眼タイプ』

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X5 ダブルズームキット EF-S18-55mm/EF-S55-250mm付属 KISSX5-WKIT

見るからに高そうなので当たり前です。 

 

 

2番目は『シャープなデザインのカメラ』

SONY Cyber-shot RX100 2020万/光学x3.6/ブラック

このような洗練されたデザインのものはカメラが良くわからない現地人にとって「高く売れそう」とうつるようです。

 

防犯対策でカメラを選ぶ人はいないと思いますが、おすすめは「昔のフィルムカメラ」っぽいカメラ。

例えば

FUJIFILM デジタルカメラ X20S 光学4倍 シルバー F FX-X20S

OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M5 レンズキット ブラック 1605万画素 防塵 防滴 OM-D E-M5 LKIT BLK

こんなデザイン。

上記のCyber-shotよりこちらのほうが値段も高いのですが、泥棒さんにはCyber-shotのようなデザインの方が人気らしいです。

 

ちなみに僕は最後のカメラOLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M5のシルバーを使っています。懐古的デザインで発売当初から人気のカメラですが、これはなかなかよい防犯カメラです。

ライカをもったドイツ人に「フィルムカメラ使ってるの?」と話しかけられるくらい古臭いデザインです。

 

さらにこのカメラにガムテープを巻きつけます。

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これで完璧です(笑)

 

南米最貧国のボリビアで「なんで壊れたカメラ持ってんの?」と聞かれました。

一番の防犯対策は「カバンに入れて目を離さない」「危険な場所に持っていかない」ですが、カメラのデザインも少しは考えても良いのではないかと思います。

 

 

「タフさ」

いくらメイドインジャパンといえども世界の環境は過酷です。

急に土砂降りになったり、砂嵐が吹き荒れたり、ホコリまみれだったり・・・さらに狭い道での混雑や雑な荷物の扱い等々カメラにとってはかなりきつい環境です。それが世界一周旅行の醍醐味とも言えますが。

 

カメラにとって最大の弱点はホコリです。

カメラは精密機械。その中にホコリや砂が入り込むとすぐに壊れてしまいます。

モロッコでは「砂漠にカメラを持っていったら動かなくなった」という旅行者に会いました。

とくにレンズ部分にゴミが入り込むと大事な写真にそのゴミが写り込んでしまいます。

なのでホコリが舞うような場所でレンズを交換するなんてことは絶対禁忌です。

 

最近は防塵防滴仕様のカメラが増えてきています。

 

OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M1 MarkII ボディー

OLYMPUS ミラーレス一眼 OM-D E-M1 MarkII ボディー

 

これなら多少のホコリや雨などは気にせずカメラを使えます。

せっかくの楽しい旅行中にカメラが壊れたら悲しすぎます。海外でも治すことができますが、費用もかかるので防塵防滴仕様のようなタイプを選ぶのも一考です。

 

ちなみに完全防水カメラのようなタイプもお勧めです。

こちらのカメラはなんと14m防水と耐ショック2.0m!

これなら海や川でも使えるし、ちょっと落としてしまっても大丈夫です。

タフカメラはセカンドカメラにオススメです。

僕たちが以前行ったミャンマーの水かけ祭りで大活躍してくれました。

そこら中で水をかけまくられるという旅行者には恐ろしい祭りですが、タフカメラがあったので助かりました。

登山などのアクティビティや天候が悪い時にもってこいですし、治安が悪いところでは一眼カメラは宿においておきこのカメラを持って行きました。

 

結論として

・自分が旅する間にずっと持っていても疲れない重さであるということ

・盗難リスクはあるということ

・環境によって壊れてしまうかもしれないということ 

以上の三点をカメラを選ぶ際に付け加えて考えるべきです。

 

 

 

②一眼が良いか?コンデジやiPhoneでも良いか?

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写真-モロッコ エッサウィラ

カメラは安い買い物ではありません。

高いお金でカメラを買うくらいならその分旅行に使いたいという人もいるでしょう。

海外旅行に行く友人にも「やっぱり一眼が良いかなあ?」とよく聞かれました。

まずは一眼とコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の違いを知らなければなりません。

コンデジ(コンパクトデジカメ)とデジタル一眼レフの違いを比較しよう | カメラノート

 

とても簡単にまとめると

一眼レフカメラ

Nikon デジタル一眼レフカメラ D600 ボディー D600

メリット

・ボカしたりシャープにしたりなど自由な写真が撮れる

・レンズ交換できる

デメリット

・高価

 

コンデジ

Canon デジタルカメラ PowerShot S120(ブラック) F値1.8 広角24mm 光学5倍ズーム PSS120(BK)

メリット

・持ち運びしやすい

・安い

デメリット

・思うような写真が撮れない

 

僕はコンデジより一眼カメラを選びました

旅をしていると素晴らしい絶景に出会えます。

ウユニ塩湖に行った時はまさに宇宙のような景色で気づけば300枚も写真を撮っていました。

ウユニ塩湖にはたくさんの日本人旅行者がいますがその人達がよく言っていたことは「一眼持ってくればよかった・・・」という後悔の念です。

やはりウユニ塩湖のような絶景は一眼で撮りたかったと言っていました。

ウユニ塩湖は夜も素晴らしいのですが、暗闇での星の撮影などはコンデジやiPhoneではかなり難しいです。

 

ウユニ塩湖の写真

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ウユニ塩湖 サンセット編 - tabing 世界一周

 

写真に少しでも興味があるなら、一眼タイプのカメラが良いでしょう。

※ちなみにカメラを買うなら絶対日本です。世界一安く買えます。

 

 

 

    OLYMPUS ミラーレス一眼 PEN E-P5 17mm F1.8 レンズキット(ビューファインダー VF-4セット) シルバー E-P5 17mm F1.8 LKIT SLV

ということを踏まえた上でオススメはミラーレス一眼です。

一眼レフカメラのような機能を持ちながら、コンデジに近い携帯性を兼ね備えたまさに最強の旅カメラです。

ミラーレスカメラとは? デジタル一眼レフやコンパクトとの違い、選び方、評価について/monox デジカメ 比較 レビュー

 

僕も以前はNikonの一眼レフカメラを持っていましたが、世界一周旅行を機にOLYMPUS OM-D E-M5に買い替えました。

その理由は

・軽い

・仕上がりが素人利用なら申し分ないレベルになってきた

・レンズが安い

の3つです。

 

以前持っていたNikon D5000は購入当時かなり軽い部類に入る一眼レフカメラでしたが、それでも重く感じました。

かさばるのでカバンから取り出すのも面倒でした。

写真の仕上がりも素人目には大差なく、夜や逆光での撮影もオートでうまく対処してくれます。

さらに最大の交換理由は「レンズ代の高さ」です。

僕みたいな貧乏人は本体より高いNikonのレンズ様たちが買えるわけありませんでした。

オリンパスとパナソニックはレンズの規格が同じなのでどちらの製品のレンズも使えます。

僕もカメラはオリンパスですがレンズはパナソニック製です。

4万円も出せばかなり良いレンズも買えます。

 

③オススメ旅カメラとは・・・

こちらをご覧ください↑

 

 

 

まとめ

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写真-スペイン バルセロナ

以上、素人ながら長々と講釈を述べさせてもらいました。

いろんな旅行者に会いましたが、やはりカメラは妥協せずにそこそこ良いものを選ぶのがベターだと思いました。

それは前述しましたが「もっと良いカメラを持ってくればよかった」という後悔の念をとてもよく聞いたからです。

最近はブログやSNSで写真の共有がよく行われるので、いろんな人の写真を見る機会が多くなったのも後悔の一員かと思います。

もちろん「写真なんて記録用」「旅は目で楽しむもの」と完全に割り切れる人ならiPhoneや安いコンデジでも良いと思います。

他の生活用品と違いカメラ(・・・と爪切り)は日本で買ったほうが断然良いので、旅立ちの前にこの記事を参照していただければ幸いです。