巡礼35,36日 Portomarin~Palas de Rei~Ribadiso de Baixo
6月25日
Portomarin~Palas de Rei 25km 6時間
日本も負けちゃっとことだし、もうあとはただただ歩くだけだ。
・・・日本が終わったというと、スペイン人とイタリア人が優しくなる。
ガリシアらしいお天気
今日も山道だ。
人が一気に増えた今日このごろ。
徒歩での巡礼は「100km以上歩けば」証明書がもらえるので、残り100kmくらいから歩き始めるスペイン人が多い。
ということで、この混雑。
なのでちょこっと先で休憩。
今日は長丁場なので休憩を入れるタイミングが非常に大事だ。
ほぼメンタルだけで歩いているので・・・
おしゃれなバル
最近マイブームのセルベサ・コン・レモン。
レモンジュースとビールを半分ずつ入れるだけ。
ビタミンCとほんのりアルコールで、休憩にはもってこいの飲み物。
まだまだ先は長い
なんとかPalas de Reiに到着。
なぜかまたキッチンはあるも、食器や鍋などが一切ない公営アルベルゲだった。
今日は長かったしお疲れ様ということで、オーストリアのおっちゃんとレストランへ。
これがガリシア名物『プルポ』
タコを湯がいて、塩とオリーブオイルでいただく。
ぷるっぷるのタコはまさに日本人好みの味。
欧米ではタコが気持ち悪いと思われていると聞いていたが、ガリシア州では名物料理だとか。
白ワインで美味しく食す。
海の幸が食べれるということは、ゴールに近づいているということだ。
ヨーロッパの食文化
今日はオーストリアのおっちゃんにヨーロッパの料理とお酒について聞く。
ヨーロッパの人はかなりのこだわりを持っている。
僕らが美味くてびっくりしていたスペインのチーズを、「最悪だ」と吐き捨てたフランス人がいるように、国や地域によって食のレベルがぜんぜん違う。
そして日本人はヨーロッパの食べ物について、かなり勘違いしているようだ。
・ドイツのソーセージは不味い
・イタリアではピザやパスタは貧乏人が食べるもの
・ボジョレーヌーボーはフランス人曰く「バナナみたいなニオイがする糞不味いワイン」
などなど、僕が聞いた人たちのかなりの個人的意見ではあるが、日本人が思うヨーロッパの食文化は全然違ってびっくりした。
やはり一番美味しいのはフランス料理。ワインもハムもチーズも一級品だとか。だけど高い。
イタリア料理もかなり美味しいし、フランス料理よりは安いのでオススメだという。
東欧のワインも有名だがオーストリアのおっちゃん曰く、冷戦期にソ連に支配されたことでそれまで美味しかったワインなどが全部ダメになったとか。
色々話を聞いたところで思ったのは、日本人は出汁や味付けなど料理方法に気を遣うが、ヨーロッパはハムやチーズやワインなどを作る行程や熟成具合など素材にやたらうるさい。
だからヨーロッパ人は、自炊でサンドイッチみたいな簡単なものしか作らないのではないかとも思った。たしかにハムやワインはすでに完成されているので、特に手を加えなくても美味しくいただける。
ということで、キッチンが東洋人だらけなのも説明がつく。
ちなみにジョークでイギリスで一番美味しい食べ物はケバブ(トルコ料理)とか言われてしまっている悪名高きイギリス料理について聞いてみた。
「・・・あれは食べ物ではない」
6月26日
Palas de Rei~Ribadiso de Baixo 25km? 7時間
今日も山道が続くのだが、なぜか手持ちの地図と実際の距離が合わない。
手持ちのミシュラン地図では村が1つ2つ消えていて、その分距離が短く表記されている。なので歩けども歩けども全然進んでいないような気にされてしまい、大いに疲れる。
一応、25kmらしいが30kmちかくありそうな距離だ。
夏休みシーズンになり、スペイン人大学生たちが押し寄せる巡礼路。
同じ部屋のグループがかなりうるさかった。怒られてもめげないのがスペイン人。
巡礼路は落書きだらけでもある。
この高床式倉庫っぽいのをガリシア州に入ってからよく見る。
家族連れも増えてきた。
子連れ狼ならぬ「子連れ巡礼者」
ガタガタ道を乳母車に乗せられて赤ちゃんは行く。
豪快なおばあちゃん
巡礼では、たくさんきれいな橋を見ることができた。
Melideという少し大きな町
ここの「プルポ」が絶品だと昨日喋ったスペイン人のお姉様が言っていたので・・・
また食べてしまった!!最近大赤字だ!!だけど美味い!!
ヨーロッパの食文化は、知れば知るほど興味と食欲がわき、そして財布が軽くなる。
さあ、あと50kmだ。
長い。果てしなく長い。
時速4km計算で地図の距離と照らし合わせながら歩いているので、地図が違うとあとどのくらい歩けばよいのかがわからない。
メンタルがボロボロだ。
なんとかRibadiso de Baixoに到着。
長い。長かった。
大赤字街道ガリシア州
最後の最後ガリシア州は組織ぐるみの陰謀ではないかと疑ってしまうくらい金を使わされる。
まずアルベルゲが高い。
公営が辺鄙なところにあり、私営はだいたい10€。
設備もそこまで良いわけではないのに10€だ。
そしてキッチンがない。さらにあったとしても食器から何から全て置いていない。
挙句の果てにド田舎集落を歩くので、マーケットがほとんど見当たらない。ここらの住民はどこで買い物をしているのか?
今日もマーケットがない町。
なのでレストランに行くしかない。まあ美味しいから良いけども。
自炊派の人はガリシア州には気をつけよう。