ダンブッダの石窟寺院でアジアをみた
8月16日
キャンディから辛いバス旅を3時間。
着いたところはダンブッダ。
スリランカのちょうど真ん中にある町だ。
ここはシーギリヤを始めとするスリランカ中部の観光の拠点となる。
疲れたのでスリーウィーラーの兄ちゃんに勧められた宿に向かう。
荷物を預けて一息ついて向かうはシーギリヤ・・・ではなくまずは近くにあるダンブッダの石窟寺院。
ダンブッダ石窟寺院
到着と同時に現れたのは巨大な黄金仏像。
この無意味な派手さと暴力的なデカさを仰ぎ見ると、「アジアに来たぜ!」という感覚に陥る。
今までいろいろな宗教施設や遺跡をみたが、仏教の表現の自由さは群を抜いている。イスラム教徒が見たらどう思うのだろう?あ、そういえば爆破してたな。
入場料は1500ルピー(1200円)
スリランカは外国人料金があってチケットはものすごく高い。明日行くシーギリヤはもっとスゴイ。
中は博物館になっているが、表の荘厳さにくらべてすごくしょっぱい。
これもアジアだ。
外国人観光客が多いが、地元の人は普通にお参りに来ているようだ。
博物館を出て黄金仏像様のお膝元へ。
デカイ!デカすぎる!そして眩しい!
花を供える熱心な仏教徒が多い
それを熱心に食う猿。
ここはいたる所に猿、猿、猿。
ダンブッダ猿軍団
ダンブッダは猿だらけ。
お供え物を主食にする猿軍団は、人間を少しも恐れていない。というかナメている。
そんな猿軍団の写真集を少し。
石窟寺院
続いて石窟寺院へ向かう。
長い長い階段をひたすら登っていく。中腹まで登るとかすかにシーギリヤロックが見える。
猿だらけなモンキーロードを抜けるとやっと石窟寺院が見えてきた。
ここの石窟寺院は壁画で有名だ。
たくさんの石洞があり、その中に無数の仏像と一面に描かれた壁画がある。
壁画は石洞の天井にも描かれており、仏像を覆うように這う岩がびっしりと細密な絵で彩られている。
美しくそして優しい石窟寺院の大芸術
この旅で世界中の寺院や教会をたくさん見てきた。
キリスト教の絢爛な大聖堂やイスラム教の巨大なモスクは息を呑むばかりだった。
でもやはり仏教の遺跡が落ち着くのだ。いや、アジアが落ち着くといったほうが良い。
暗がりにぼんやりと浮かぶ釈迦の絵はとても美しく、そして何だか久しぶりな感じがするのだ。
仏教といっても日本とは宗派が違う。
教義も建築も芸術も違うのだが、石窟の中にいるととても静かな気持ちになれた。
仏教が遠くインドから伝わったように、そういった感覚も文化や民族を超えて共有できているのかもしれない。
美しい石窟寺院を楽しんだあと向かうはスリランカが誇る大遺跡シーギリヤ。
明日、天気が悪くならないことを祈りながら眠りにつく。
今晩は良い夢が見れそうだ。
世界一周西回り、東回り?
いきなりだが、スリランカの移動はかなり疲れる。
オンボロバスだということを忘れたかのようにすごい勢いで山道を駆け抜けるからだ。
休憩も殆ど無く、雨が降ろうが槍が降ろうがゲロを吐こうがノンストップですっ飛ばす。
なのでちょっとバスに乗っただけでかなりの疲労だ。
おかしい。2年前にほとんど陸路でアジアを周った時はここまでしんどくなかったぞ。
これは世界一周東回りの宿命だった。
世界一周する人はほとんどが西回りだ。日本からアジア、中東、ヨーロッパ、アメリカ大陸、帰国というパターン。
僕らは東回り。これはかなり少数派だ。理由は飛行機代がかさむのと、いきなり危険な中南米スタートを回避するものだろう。でも僕らはウユニ塩湖とパタゴニアのシーズンに合わせるために東回りだった。
東回りの利点は最後がアジアなのでお金をあまり気にせず旅できるということ。
なんせ西回りだと南米のあとUSA経由で帰国という人が多いため、通帳残高が気になってしまう。東回りだと最後が物価激安のアジアだし、お金がなくなる前に激安LCCですぐ帰国できる。
しかし東回りには特殊なデメリットがある。
それがバスだ。バックパッカーの足であるバスだが、東回りだといきなり世界最高といわれる南米豪華バスに乗れる。そしてそのあとは日本と同じレベルなヨーロッパ、そのあとはこれまた豪華と評判なトルコを筆頭とするイスラム圏。
それだけ豪華なバスに慣れていたオシリの前に突如現れたアジアのボロバス。アジアはバスもボロけりゃ道もひどい。その分めちゃくちゃ安いのだが(スリランカは4時間乗って200円)、贅沢に慣れた体にはものすごく辛いのであった。
世界一周、どっち周りかでも意外な体験ができる。
僕らは残す所アジアのみ。さあ、骨の髄までアジアに癒やされよう!!