世界を旅して気づいた『カメラで国民性がわかる?』~日本人、欧米人、中国人の旅カメラシェア~
旅の相棒はやっぱりカメラだ。
世界を旅していると、スマートフォンの次くらいにカメラは使われているような気がする。カメラはそれくらい人との結びつきが強い道具だ。
そんな僕もカメラを携えて旅している一人だが、今までいろんな人達とすれ違い、いろんなカメラを見てきた。カメラ好きだと他人のカメラも気になってしまうのは悲しい性。
今回は旅先で見たいろんなカメラを、独断と偏見に満ちた統計でまとめてみることにした。意外に持っているカメラで国民性とかが出ているような気がしたからだ。まあ、あくまでも観光客が持っているカメラを見た感じでまとめたので、そこはあしからず。
日本人旅行者
世界を旅する日本人旅行者は9割がカメラを持っている。さすがカメラ大国。iPhoneだけという人もいたが、やはり世界一周ともなればカメラは欲しいところなのは同じようだ。
カメラ持ち日本人旅行者は一眼カメラタイプが圧倒的に多い。コンパクトカメラはあまり見かけなかった。
カメラ持ちの内、一番多いのは「ミラーレス一眼」だった。全体の4割くらいはミラーレス一眼だった。
特に多かったのはOLYMPUSのPENシリーズ
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女性からの圧倒的な人気があり、かなりのPENを旅先で見た。
他にもSONYやPanasonicのミラーレス一眼をよく見た。最近カメラ市場を斡旋しているミラーレス一眼だが、旅カメラというカテゴリだとシェアで一眼カメラを遥かに追い抜いているように思える。
僕が以前書いたような理由が大きいのではないかなと邪推している。
安い、軽い、嵩張らないの3拍子は旅カメラには持って来いだからだ。
本格的な一眼カメラはあまり見なかった。まあ、日本人旅行者といえば貧乏な若者だらけなので当たり前なような気がする。
真面目でせっかちな日本人。画質よりも携帯性が最優先。派手さはないけど奥深い機能美に魅せられるところは、さすがガラパゴスJAPANといったところか。
欧米人旅行者
どこに行っても楽しそうな欧米人旅行者たち。
こちらもカメラを持っている人は結構な割合だ。
一眼カメラとコンパクトカメラは6:4くらい。コンパクトカメラはCyber-shotなどのちょいと高めのものや高倍率ズームカメラが多い。
一眼カメラはミラーレス一眼も見かけたが、一番多いのはエントリークラス。
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NikonD3000やD5000シリーズ、CANONのkissシリーズをやたら見た。
そして僕が一番見たかったライカのカメラはほとんど見られない。
ドイツ人なら持っているかと思って聞いてみたが「ライカ?買えるわけ無いじゃん」と一蹴された。
どこも一緒なのね。
ちなみに欧米人の写真に対する姿勢はえらく淡白で、単なる記念写真という考えが強い。せっかくの絶景でも、自分たちの写真を撮り終えるとさっさと行ってしまう。
昔何かの本で「旅先の風景を欧米人は目で記憶し、東洋人は写真で記憶する」というのをみた。これは文化や宗教感による考え方の違いらしい。
だから一斉にカメラを構えてバシャバシャ撮りまくる東洋人団体観光客の気持ちが彼らにはわからないようだ。
ということでカメラはあくまでもカメラであって、とにかく旅を楽しみたい!という欧米人らしさが出ているような気がする。あと、バリアングルの自撮りカメラとかすごく売れると思う。
でも自撮り写真流出さしちゃダメよ♡
中国人旅行者
2年前の旅行でほとんど見なかった中国人だが、今回の旅ではどこに行っても中国人だらけだった。さすがチャイナマネー。危ない危ないといわれながらも、しっかりと儲かってはいるようだ。
そんなリッチな中国人旅行者は、びっくりするくらいの高級カメラを携えている。
中高年の旅行者が多いのだが、まあどれも僕には手が出せないような高級カメラばかり。
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そしてなぜかCANONユーザーが圧倒的だ。
5Dや7Dなどのカメラが大半である。
しかもレンズもすごくて、いかつい広角レンズや白い巨塔のような望遠レンズを装備している(高級レンズはご縁がないのでさっぱりわからない)
中国人旅行者はそんな立派なカメラで何を撮るかというと「奥さん」だ。バズーカみたいなカメラで、妖艶なポーズでキメた奥さんを撮りまくる。
とにかくチャイナマネーの破壊力を体感したいなら、中国人団体御一行様とすれ違えば良い。それくらいゴツイカメラをこれでもかとぶら下げている。
さすが相手が食えなくなるまで料理でおもてなししたり、超高級月餅なんかが飛ぶように売れる国だけあって、持っているカメラもご立派!ブランドとデカさだけが中国4000年の歴史を体現できるのか!
まとめ
全体を通して見るとやはり日本のカメラのシェアは言うまでもなく圧倒的だ。スマートフォンや車、家電などが中国や韓国のメーカーに押しまくられている中でも、メイドインジャパンカメラは盤石だった。
特にCanonとNikonはさすがの一言。どこに行ってもこのメーカーの商品は見ることができる。
日本で今人気のミラーレス一眼も、2年前の旅行では(日本人旅行者以外では)全く見なかったが、今回の旅行ではチラホラと見かけた。特に中国や韓国の若者がPENやLUMIXを持っていることが多かった。
あと後進国のカメラ事情は、ほとんどがスマートフォンだ。
日本人旅行者が珍しい地域ではよく一緒に写真を撮ってと言われる。そのほとんどがSamsungやNokiaの小さなスマートフォンの画像の悪い写真だった。一眼カメラはかなりの金持ちしか持っていない。コンパクトカメラはたまに見かけたが、どれもかなり古い日本製のカメラだった。
アンナプルナBCトレッキングで出会ったネパール人のカップルに写真を撮って欲しいと頼まれた。渡されたカメラはフジフィルムのかなり古いモデルのコンパクトカメラ。
彼らは映画タイタニックのようなラブラブなポーズをとった。カメラを向けると液晶が割れていて、半分くらいしか見えない。しかも逆光でほとんど白飛び状態。
「逆光だから白く飛んじゃうよ。こっち向きで撮ったほうが良いんじゃない?」
そう僕が聞くと、
「いいの。この景色で撮りたいの」
彼らは白飛びだらけでよくわからない写真を見てとても喜んだ。
「ありがとう。あなたプロのカメラマンみたいに上手ね」
そういって二人は山を降りていった。
写真ってそういうものなんだ。
そう、彼らに教えられた。
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