「D750」がやってきた。ついにフルサイズ一眼デビュー・・・の前に私のカメラ遍歴
・・・買っちゃった。
買っちゃったよ。
ああ、買ったよ。
私が買いましたよ。
しかも「AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR」セットのやつ。
真ん中のやつね。デカイね。ハハハ。
あ~左のやつはまた話しますよ。
私のカメラ遍歴
カメラ界隈には「いつかはフルサイズ」なんて言葉がございます。
フルサイズとは至極簡単に申しますと、プロフェッショナルな方たちも使うカメラでして、光を取り込むセンサーが大きいために高解像の素晴らしい写真が撮れるんであります。
巷では、
「フルサイズ信奉って昭和かよ!」とか、
「フルサイズなんてオーバースペックだよ!ど素人が!」とか、
「今やAPS-Cでもマイクロフォーサーズでも十分」とか、
「iPhoneで十分」だとか、
「カメラどころか何もいらない」ってのが声高に叫ばれている時代ではございますが、わたくしめには「いつかはフルサイズ」という言葉が何か喉に刺さった小骨のようにチクチクと気になっていたのでございます。
ここで恥ずかしながら、フルサイズに至るわたくしの道といいますか、まあそんなところを語ってみたいと思います。
初代「Nikon D5000」
Nikon デジタル一眼レフカメラ D5000 ボディ D5000
- 出版社/メーカー: ニコン
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初めて買った一眼レフカメラがこちらのNikon D5000でございました。
一眼レフカメラなんてたいそうな物に手を出したのは、友人と行った京都旅行が原因でございます。
あれは35度近い猛暑の京都でございました。学生時代に1万円で買った安いコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)を引っさげて、汗を拭いながら寺社巡りをしていました。暑いながらも若さゆえか随分と楽しんで家路についたのでありますが、パソコンに画像を取り込んで驚いたのであります。
すべての写真が「白飛び」でございました。
真夏の強い日差しのせいで、せっかくの思い出がすべて白く潰れていたのであります。
私は口惜しさのあまり泣いてしまいました。
そして図書館に足繁く通い、ネットの海に身を委ねましたところ、コンデジの上に君臨する一眼レフカメラの存在を知ったのでございます。
D5000はちょうどあの頃出たばかりの初心者向け一眼レフカメラでございまして、バリアングルモニターやニコン初の動画撮影機能が搭載されたモデルでした。レンズセットで8万円ほどだったように記憶しております。
初心者ながら無い頭をこねくり回し、APS-Cサイズにしました。
というか、当時はこれしか選択の余地がなかったのであります。
まさかフルサイズのような手に余る代物に手を出すなどとは露知らず、初心者らしい手堅い選択でありました。
そしてこのカメラを買ったせいで、わたくしの人生は大きく変わったのであります。
まずは山でございました。
せっかく良いカメラを買ったのでありますが、練習する機会がそう多くはありません。そこでわたしはなぜか登山を始めたのでございます。一眼レフカメラとは山で使うものだと、なぜか私は確信に近い固定概念がございました。
普段は家で読書やつまらない書き物をしていた私ではございますが、この登山にはえらく気が合いまして、
こんなところや、
こんなところをテントを担いでどうにか攀じ登っておりました。
最終的にはエベレストという世界最高の山の麓まで来ておりました。
2代目OM-D E-M5
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登山を始めたことで、気づけば海外旅行までし始めたのでございます。
そしてこの海外での出来事が、また私の良からぬ病気を引き起こしました。
どうも海外では、「D5000」すら大きく感じたのであります。
山を登っている時も同じではありましたが、どうもこの一眼レフカメラは重く嵩張ります。かと言ってぞんざいに扱うことはできません。
さらに海外は治安の良い所ばかりではございませんので、サブバッグにカメラを入れておりましたが、これがまた至極面倒なのでございます。
せっかくのシャッターチャンスがありましても、元来面倒くさがりの私は、カメラの出し入れが億劫なためにそのまま素通りしてしまうこともよくあったのでございます。
そこで目にしたのがマイクロフォーサーズのミラーレス一眼カメラでありました。
一眼レフなのにミラーレスというのが、わたくしにはさっぱり理解できなかったのでありますが、手にしてみたところ、これがなんとも小さく、そして思いのほか良く撮れたのでございます。
そして私はOLYMPUSのミラーレス一眼「OM-D E-M5」に持ち替えまして、世界一周の旅に出たのでございます。
このカメラの使い勝手の良さを知り、世界一周中に『旅』カメラについて深く考察したりいたしました。
なんせこの小ささにも関わらず素晴らしい写真が撮れますし、防塵防滴仕様で5軸手ブレ補正・・・もうわけが分かりませぬ。
そんな良き相棒でございました「OM-D E-M5」ではありましたが、度重なる酷使と私の不注意でこんな姿に・・・
さらにこのあと、タイのお祭りの喧騒の中で液晶が割れてしまいました。
帰国した私は、カメラを手に取ることが随分減ってしまいました。
なんせ日本で奉公を再開したのでございます。ご存知休みもそう多くは取れません。
旅の中で仲良くなったフランス人が、「バカンス休暇1ヶ月南の島で酒浸り生活」をフェイスブックでアップしているのを見て、苦虫を噛み潰し枕を濡らしたことも少なくはございません。
そんな中でわたくしめに子供が生まれることになったのでございます。
私のようなものが父親になるなどとは、想像もできませんでした。
そしてもう一つの想像が突如として天から降りてきたのでございます。
「・・・カメラ、どうしよう」
そうでございます。私の手元には、壊れた「OM-D EM-5」と時代遅れの「D5000」しかありません。
我が子の成長を撮り貯めるのにこの布陣では、「なんやこのスペックは!」と将来子供がグレてしまうきっかけになっては困ります。初心者のくせにスペック厨ほどイタい存在はございませんが、私の血を引いているとあらば、限りなくそれに近い思想を持つことになるからであります。
地獄の三代目選び
そしてここから平穏な日々が一転し、地獄が始まったのでございます。
私は手元にレンズを何本か持っておりました。
NikonのDXのキットレンズ(標準・望遠)、そして35mm単焦点レンズ。
マイクロフォーサーズはキットレンズ(標準)、そして「Panasonic 14-140mm F4.0-5.8 G VARIO」でございます。
マウント(カメラのセンサーサイズやメーカーによって違う)を変えるということは、薄給サラリーマンの私にとって、妻を変えることより困難な決断でございます。
なぜならマウントを変えてしまえば、現在持っているレンズが使えず、さらに一からレンズを集め直さなくてはならないからでございます。
そこで最初にあがったの候補は、
NikonのDX、APS‐C最強の刺客「D500」であります。
この化物が何とも良いタイミングで発売されるとの訃報が入りました。
完全に私にはオーバースペックではありますが、手持ちのレンズも使えることは使えますし、連射が得意ということで、子供を撮るには最高ではないかと思った次第であります。
それにAPS-Cですと、レンズも安く、1.5倍換算ですので望遠もお得です。運動会なんか最高ではありませんか。
Panasonic ミラーレス一眼 ルミックス GH4 ボディ ブラック DMC-GH4-K
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次はこちらのマイクロフォーサーズのフラッグシップ機「GH4」であります。
こちらはマイクロフォーサーズでありますので、オリンパスとマウントが共有、同じく手持ちのレンズも使えます。
さらに4K動画が撮影できるのでございます。(※D500も撮影可能)
これならビデオを買わずに済みますし、マイクロフォーサーズならレンズが安いのでお財布と相談しても拡張性が高いのであります。
D500はボディで20万円と少し、GH4ならば10万円前後で購入可能です。
しかしここでいらない知恵というのが湧いてきたのであります。
「フルサイズ、いけるんじゃないか」と。
フルサイズといえば高嶺の花、ボディだけでもかなりの値段がしますし、レンズなんてボディ以上するのもザラでございます。
しかし、ここ数年、フルサイズ機の小型化が進み、幾分か安くなっておりました。
この記事でも書きましたが、旅行に持っていけるほどの手軽さと安さが時代の流れとともにやって参ったのでございます。
ああ、悩みます。
フルサイズはたしかに素晴らしいですが、その分こちらの腕も求められますし、周辺機器もそれ相応のスペックが必要とされます。
荒れ狂うカカクコムのカメラ版口コミなんか見ておりますと、私のようなものがフルサイズを語るなり、鼻っ面に喧嘩キックを食らいそうなただならぬ空気が漂っておりました。
しかし、荒れ狂うカメラ版を何日も何日も眺めておりますと、ある言葉が私の目を捕らえて離さないことに気が付きました。
「でも何買っても結局フルサイズ使ってみたいなあってなるよ」
おいおいおい!まさに私ではありませんか!
資本主義経済の末端に位置する私ではございますが、昨今の過剰なメーカーのピラミッド形ラインナップには辟易しておりました。
これでもかと似たような製品を段階的に投入し、そこにわざとらしい階級を作り上げるのでございます。
結局は、最上級品近辺を手にしないと満足できないような巧みな心理学の適応がなされているのです。
この無益な心理はバイク漫画「ばくおん」を見ればわかると思います。
この挑戦的マンガは、自転車(チャリダー)のスペック厨やブランド信奉を嘲りつつも、ドゥカティやハーレーを買えない連中や、大型バイクを買えない中メン乙たちのネジ曲がった嫉妬心が暴露されています。
「でも何買っても結局フルサイズ使ってみたいなあってなるよ」
はまさに消費者心理の真理なのであります。
「やらない後悔よりやった後悔のほうが良い」なんていう、やった後悔が強い人間の格言がありますが、まさに「やらないAPS-Cよりやっちまったフルサイズのほうが良い」なのではないでしょうか!
三代目「D750」
何ていう天使と悪魔の姑息なバトルの結果、怪しい心理状態でついにフルサイズをポチッとしてしまいました。
わあ!わあ!すげえ解像度!寄っても寄っても草が草だよ!
滑らかだよ~滑らかだよ~
隆々だよ!隆々だよ!
ボルヘスだよ~ボルヘスだよ~
※暗い室内でもバッチリ!
立ったよ!立ったよ!
しかしさすがのフルサイズ!
設定がごちゃごちゃしてよくわかりませぬ。
さらに僅かな手ブレでも気になってしまうほど、よく写りすぎてしまいます。
今までJPEGばかり使っておりましたが、RAWにする気持ちがよくわかりました。
ついでの暴挙!単焦点レンズ!
もう気が変になった私は、気づけばマップカメラで「Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」を買っておりました。
うっとり~
これがフルサイズのF1.8!
ボケすぎてボケすぎて画が徘徊しております。
フルサイズを使ってみて
夢のフルサイズを手にして数日ではございますが、気になった点をいくつか披露させていただきたいと思います。
フルサイズ買えば上手くなるってもんじゃない
当たり前ですねえ。
そんなに重くない
D750はグリップしやすいためか、非力な私でもそこまで重く感じませんでした。
でも長時間動画撮影なんかすると辛くなってくるかもしれません。
暗いところでもバッチリ撮れる
これが一番感動いたしました。夜の室内ですと、今まで電気をつけてもブレにブレてしまいなかなか大変な目にあいましたが、ISOをそこまで上げなくても綺麗に映ります。
子供を撮るのは室内が多くなるでしょうから、嬉しい限りでございます。
データが重い
JPEG(FINE)で15Mb~20Mb、RAWだと40Mb近く、これは重いですねえ。
私の買って7年経つノートパソコンでは、画像を見ようとするだけで、スティーブン・セガールばりに沈黙してしまいます。
設定が難しい
よくわからない専門用語が入り乱れております。まだ慣れないのもありますが、明暗差が激しい時などにはかなり難渋しております。
D5000と違い、扱う側にも最低限の基礎知識と技術が要求されます。
これから少しずつ練習していきたいと思います。
まとめ
買っちまったよ!
しかしなんという無駄な軌跡!
バイクも日和って中免から取っちゃったしなあ。
でもこういう紆余曲折できるのが、趣味の楽しさというところだろうか?
面白そうなので、「わたしのカメラ遍歴」を良かったら教えて下さい。