SIGMAfp+Leicaレンズ『自然の中で光を撮る』①~SIGMAfpについて

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Camera : SIGMA fp
Lens :Leica summicron-R50mm

Leicaレンズで思う存分、好きな景色を撮るという贅沢。

僕の好きなブナの森を撮ってきました。

※写真はブログ用にリサイズしています。

 

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現在の僕の撮影テーマは、中平卓馬の影響により『あるがままの世界』を撮ることなんだけど、そこに主観を入れることが本来のあるがままの世界なのではないかという感じで良い具合に煮詰まっている。

そこには複雑系である自然と光の偶然性、そして僕の見たもの、これが世界の知覚ではないのだろうか?という柔らかい考察がある。

 

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ということで、ブナの森、広葉樹の生い茂る葉からこぼれ落ちた光、倒木のあとに空いた窓のような光、それを撮りたいのである。

 

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これがマニュアルじゃないと撮れない。

そこが面白いから写真は止められない!

そしてSIGMAfpとLeicaのオールドレンズは、謂うなれば光を探すカメラとレンズの組み合わせなのだ。

 

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SIGMAfpは始めて完全なる動機があって手にしたカメラだ。

それは『光を探す』ことであり、『主観を投影する』ことだった。

 

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高画質、色の再現度、ダイナミックレンジ、そんなスペック的なことよりも、自分の撮りたい写真が明確だからこそ手にしたのだ。

とりあえず何でも撮れるカメラではなく、撮りたいものを得るために逆算してたどり着いたのだ。

 

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SIGMAfpは、僕の求めるカメラだった。

理由はコンパクトさ、割り切ったデザイン、そしてマニュアルでの撮影のフィーリング。

 

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手に収まるフルサイズセンサーは、撮影だけに集中できる。

あとほんの少し下から、なんとなく撮りたい、あっちから撮れば良いかも・・・こんな状況において、SIGMAfpは「言い訳」を吐き出さない。

だからこそ、光を追えるし待てる。撮影に集中できるからこそ生まれた余裕、それが果たす役割は非常に大きい。

 

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AFや露出補正は至って普通の中級機程度、早くも遅くもなく、たまに飛ぶ。

だが、SIGMAfpのマニュアルでの撮影の直感的な操作は、僕には合っていた。

ISOを固定すれば、あとは感覚的にダイヤルでシャッター速度を操作して露出を求める。ダイヤルだけで露出補正を同時に行うのだ。

マニュアル撮影では、角度が変わるだけで露出は変化する。その光の誘惑に合わせながらも主観をねじ込む。

 

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フィルムカメラを始めてから、この一連の感覚の重要さがわかるようになってきた。

何かが足らなかった写真には、カメラ任せの撮影によるものだったからだ。

撮れた、撮ったと思っていた写真は、半分以上他者の介在があったのだ。

フルマニュアルのフィルムカメラがそれを教えてくれた。

便利な機能を否定しているのではなく、僕の個人的な我儘な主体性がそうさせるのだ。

だからこそ、SIGMAfpで撮った写真は、全て撮って出しで十分なのだ。

それはそこまで追い込んで撮れているから。考えなければ撮れないカメラだから。

 

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主体的な撮影は、結果への批評が必然的にもたらされる。

技術的な視点ではなく、主観という鏡との調和を感覚的に是認できるか。

教科書的な正解ではなく、自分の中でのぼんやりした答えを探る。

『あるがままの世界』を知覚の観点から徹底的に洞察すれば、自ずと人間の持つ本質的な情報処理能力に行き着く。

ヒトの目から入った光は、脳で処理され、それが「見た」となる。

この一瞬の行程を感覚的に焼き付けたのが写真だ。

脳は流れ込む情報をそのまま処理するのではなく、省エネのために勝手にイメージを作り世界を認識させている。

その流れ込む光の情報を脳から掠め取る、そんな写真が面白いのではないだろうか?

 

次回へ続きます

 

 

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