モンテネグロ・ブドヴァでリゾート気分とJamiroquai
7月15日
ドブロブニクの物価高から逃げるようにモンテネグロへと向かう。
そしてオーストリアから続く、移動運の悪さがここでも炸裂する。
ドブロブニクからモンテネグロのブドヴァまでは2時間半くらいの距離。
ブドヴァもアドリア海で人気のリゾート地。2006年にセルビア・モンテネグロから独立した新しい国家モンテネグロの稼ぎ頭でもある。
ドブロブニクに比べて圧倒的に物価が安いと聞いていたので、さっさと下る。
と、思ったらたった2時間半の距離で一人20€近いチケット。ド、ド、ドブロブニク・・・最後まで恐るべし。
11時のバスに乗る。
モンテネグロにもすいーっと入国する。バルカン半島の出入国審査のラクチンさは癖になりそうだ。
モンテネグロに入ると山沿いの入江になる。モンテネグロとは黒い山という意らしいが、黒いというか灰色な山々の中をうねりながら進む。
ちなみにこの区間のバスは絶対右側席をおすすめする。ドブロブニクの町も、入江の景勝も右側席ならバッチリ見ることができる。そう、写真がないということは僕らは左側席だということ。
世界遺産のコトルという町にたどり着く。
絶壁に作られた城壁から望む入江の美しさは、素晴らしいというのだが・・・
バス永眠
なぜかコトルで客を下ろして500mほど走ったところで、バスは矢吹丈のように燃え尽きちまいやがった。とっつぁんが振り返った時のジョーのように燃え尽きちまいやがった。もちろん、つのだ☆ひろの歌が響きわたっていた。
1時間半も足止めをくらい、さらに代わりのバスに乗ったらなぜか1時間待たされ、ブドヴァについたのは18時。チェコからの移動運のなさといったらもうタロ・ジロなみの見放されっぷりだ。
腹ごしらえ。セットメニューで4€だから、モンテネグロはたしかに安い。
宿はまたソベ。優しそうなおばちゃんの家に向かう。
値段交渉すると一人15€から下がらない。ソベは長期泊だと安くなるので2泊しかしないから当然ではある。するとおばちゃんはこう言った。
「フェスティバルがあるからねえ」
「フェスティバル?」
「町中若い子だらけよ。あなた達も踊りに来たんじゃないの?」
町中にSee Dance Festival 2014のポスターだらけ。
道行く人もたしかに若い子ばかりだ。
いろんな世界的アーティストが来るみたいだが、正直ディスコなんか行ったことないしダンスミュージックもさっぱりわからない。
でもメインのJamiroquaiは知っていた。あの変な帽子かぶって動く床の上をくねくね踊る人でしょ。
ブドヴァから5kmほど行ったJAZという浜辺で3日間に渡って夜通し繰り広げられるダンスパーティー。
世界的アーティストが入り乱れ、世界中から人々が押し寄せる大祭り。こんな機会滅多にない。
こりゃ、行くしかないでしょう!!
人生初ダンスパーティー!というか僕にいたっては友人のバンドのライブしか行ったことがないので人生初ライブでもある。27歳にして初ライブ。遅咲きの和製ジョン・トラボルタは、ここブドヴァで始動する。
ブドヴァの夜は活気にあふれている。
ビーチ沿いのおしゃれなバーから、大音響ふりまくビーチディスコ。
観光で成り立っているので、夜中までこんな調子でも誰も文句は言わないのだろう。
物価も安いので、ドブロブニクと違って若い子ばかり。何人か話したけどもクロアチアやブルガリアなど近場の国から若い子が集まっているようだ。
ライブはメインステージが0時からなので、旧市街を見て回る。
移動遊園地みたいなところもある。毎日がお祭。
旧市街内も華やか。
チケットは1日25€。ネットで1ヶ月前から買っていれば安かったようだ。
フリーバスに乗って、会場へ向かう。
フリーバス乗り場ではすでにビールやなぜかウォッカ片手の若者が大騒ぎだ。
SEE DANCE FESTIVAL 2014
フリーバスから降りて会場へ向かう。
すごい人だ。すでに踊っている人から立ちション・立ちゲロしてる人まで。
ぎゃああ!!うるせえ!!心臓に響く大音響。
よく平気でいられるなあ。
ビール片手に踊っている人たちをかき分けて前の方まで。
そして甘ったるい例のアレのニオイもかき分けて。
Jamiroquai登場。
すごい盛り上がりだ。みんな踊り狂っている。
つ・・・ついていけない。初ライブの敷居が高すぎた。
踊る人たちはJamiroquaiを見ていない。完全に自分の世界に没入している。これがトランス状態か!
映画フラッシュダンス並に踊り狂う隣のお姉さんにビビりながらも、だんだん楽しめるようになってくる。会場は真っ暗でカメラもぶれまくり。そこにレーザービームが飛び交う。
会場はステージが何個もあって、メインステージでみんなと踊ったり、浜辺で踊ったり、なぜかヘッドホンをしてサイレントダンスなるステージもあった。
生まれて初めてのダンスパーティー。柄にもない場所だったが、スゴイ経験だった。
・・・ちなみにリズム感がないということが判明した。
明くる日。
朝4時まで踊り狂っていた(人たちの中にいた)ので、目覚めてみると13時!
「踊り明けにこの日差しはキビしいZE☆」
広い広いビーチで黄昏れる。
バルカン半島大激走もあともう少し。
せっかくだしアルバニアやマケドニアにも行こうかと思ったが、このまま一気にトルコまで行くことに。
それは、なんとトルコには久しぶりの彼らが待っている。