旅の本 歴史に興味をもてば旅が100倍面白くなる

 

なぜ世界一周するのか。

という前に「なぜ世界に興味を持ったのか?」とよく聞かれます。

僕は「歴史が好きだったから」と答えます。

僕は今までの学生生活のすべてを歴史教科だけで乗り切っただけあり、自他ともに認める歴史好きです。(嫁は今、強制的に歴女強化人間化計画進行中です)

英語の単語は覚えられないのに「墾田永年私財法」とか一発で暗記できちゃうんだから人間の脳は不思議ですね。

 

僕の場合、まず日本の戦国時時代が好きになり、幕末、近代史と転び、気づけば世界史にも知識欲求の食指を動かしていました。なので世界中に無数にある世界遺産だとか文化遺産などは実際に見てみなきゃ気がすまないのです。

 

アジア旅行で印象に残っているのはカンボジア内戦中に2万人が収容され生還者はわずか8人といわれるトゥール・スレン収容所跡に行きました。カンボジア(記事下部)

その場の空気とか壁のシミとかの感じが写真ではわからない歴史を感じさせられました。

 

歴史を勉強していると旅行はもっと楽しくなります。

また、いろいろな国を周っていると国や民族や宗教などの関係性や相互の影響を肌で感じました。

それが地域性とか文化だけではなく人類の持つ共通の根源的なモノがあるのではないかと考えさせられました。そんなことを思いながら旅をするとミステリーハンターになった気分がしてクエスチョン出したくなります。

学校では個々の歴史を分けてでしか教えてもらえませんでしたが、実はバタフライ効果みたいに小さなことでも影響しあっているというのがわかればもっと歴史の勉強も楽しくなると思います。

 

ということで僕が見て面白かった歴史が好きになる取っ付きやすい本を並べてみます。

 

 

 文部省はこれを教科書にすればいいのに

 

世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)

 

      世界史 上 (中公文庫 )

 

そのまんまのタイトルですが、東大生大絶賛の帯とおりの超定番本。

人類の発生から文化や政治の形成、その伝播を時系列にわかりやすく教えてくれます。

学校の教科書では文化や国ごとに書かれているのでうまくつかみにくいですが、実は世界は想像以上に密接に影響しあっているというのがわかります。

これを読んでおけばもっと世界史を楽しめたのになあと後悔してきます。

人間は昔から同じ失敗ばかり繰り返しながら、少しずつ進歩してきたんですね。

 

 

 

 

ヨーロッパが中世以降覇権を握ったのはコレでした。

 

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)

 

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)

 

今は当然のごとく先進国の地位を占めているヨーロッパの国々ですが、中世まではそりゃ酷い地域でした。中東や中国、そして日本で素晴らしい文化が花開いている時に殺し合いや魔女狩りばっかりしていたヨーロッパがなぜ世界の覇権を手にしたか。そしてなぜアメリカ大陸やアジアが植民地にされていったかがわかります。

結局、生まれた地域が大切です。豊かすぎてもダメです。人間はやっぱり運ですね。

ジャレド・ダイアモンドの著作はみんな面白いです。あと奥方は日本人です。

 

 

現代の世界の問題をさらっと知っておこう。

 

そうだったのか! 現代史 (そうだったのか! シリーズ) (集英社文庫)

 

そうだったのか! 現代史 (そうだったのか! シリーズ) (集英社文庫)

 

何だかんだ言ってさわりはやっぱり池上先生。

日本と中国の問題なんかはわかりますが、中東やアフリカなんかは意外と知らないことが多いです。

世界を周るなら知らなくてはいけない問題がたくさんあります。命を危険にさらさないためにもちょっと勉強しておくといいかもしれません。

 

 

 

 

実は気候と歴史はめっちゃ複雑に絡み合っている

 

歴史を変えた気候大変動 (河出文庫)

 

歴史を変えた気候大変動 (河出文庫)

 

昨今騒がれている温暖化とかは屁でもないくらい、昔の気候変動はものすごい影響がありました。

ちょっと気温が下がっただけで何万何十万もの人間が餓死したり、ちょっと気温が上がったらバイキングが攻めてきたりと大忙しです。さらに地球の裏側で火山が噴火しても大迷惑だったりします。

日本の歴史もそうですが、戦争や革命が激しい時のグラフと気候変動のグラフを合わせるとぴたっと一致します。それほど昔の人々は自然に恐れを抱き、自然に翻弄されながらもたくましく生きていたんだなあと感心します。

 

 

日本は中国より西洋に似ている?

 

文明の生態史観 (中公文庫)

 

文明の生態史観 (中公文庫)

 

とてもおもしろい切り口で世界を比較しているのでワクワクしながら読めます。

日本は中国や他のアジアの国よりも西洋に近いと論じています。

たしかに日本や欧州は4大文明が栄えた頃はまだ狩猟採集社会絶好調の未開のド田舎でした。あらゆる文化が生まれた4大文明はいつしかその未開の国々に追いぬかれてしまいました。第2次世界大戦直前の世界地図を見れば納得ですね。

僕の長年の疑問であった4大文明の凋落がすんなり納得させられました。先に上げた本と一緒に読めばもっと深く歴史の深みにハマってしまいますのでお気をつけて。

 

 

 

以上、世界史が好きになる取っ付きやすい定番本でした。

歴史沼にハマると日常生活に影響をきたすので注意が必要です。

Kindleなんかの普及で旅行しながらでも簡単に本が読める素晴らしい時代になりましたので、旅行中も色んな本に出会えたらいいなあと思います。