sigma dp2 merrillで渓谷を撮ってぶったまげた。
sigma dp2 merrillで渓谷を撮ってきました。
渓谷といえば、木や苔や岩や水といった情報過多な世界、要するにFoveonセンサーが本領発揮できる被写体なのです。
「ふふふ、これで本気が出せるぜ!」
撮影風景と作例は動画でもご覧いただけます。
曇り空の深い渓谷、もちろん三脚必須ですが、絞れるだけ絞ってF16で撮ってます。
そしてこれですよ。
この質感、たまらない!水のねっとり感、岩の濡れた柔らかさ、苔の微細な流れ、そして真ん中の流木のヌラっとした質感。
これぞFoveonでしょう!
JPEG撮って出し(ブログ用にリサイズ)ですが、心配していた色の破綻もなく、暴力的なまでの緻密描写で悶えさせてくれます。
相変わらずモノクロも良い。
モノクロの場合、影のグラデーションがデジタル臭くない感じがしますね。
あ、デジタルカメラですけど。
やはり中判フィルムのような質感がありますね。
この岩肌と苔の描写は、ぶったまげました。
普段はあんまりやらないんですが、PCでかなりズームして眺めても自然に写っています。
この緻密な写りが、全体の質感を表現できているのだと思いました。
こういう写真も得意。
物体が濡れた時の質感の描写が特に秀逸だと思いました。
こりゃ雨の日が楽しみになるなあ。中判フィルムカメラだと、雨の日なんて怖くて持ち出せないし(プラウベルマキナ67)
長時間露光撮影といっても、1/6秒(F16)
最低ISO100なので、この日はF16まで絞っても最高で4秒くらいのシャッタースピードしか確保できませんでした。NDフィルター欲しいな。
こちらはシャッタースピード1/200秒(F2.8)
やはり開放だと立体感出ますね。
ここからは、写真を流れるようにご覧ください。
どうでした?
フィルム愛好家はけっこうグッと来たのではないでしょうか?
非常に「自然」な写真だと思います。そこにあって、触れることができるような。
やはりFoveonセンサーが、フィルム写真と近い描写といわれるのも頷けます。
作られた極端なシャープネスではなく、細かなコントラストがきちんと自然に屹立しているのがFoveonセンサーの良いところ。
それが自然な質感として我々の眼に映っている・・・といった感じでしょうか。
といっても、とにかく撮影は三脚必須でした。
でも晴れ間には手持ちで撮影もしましたが、息を止めればなんとかブレなく撮れていました。
使う前は戦々恐々でしたが、普通に撮れるカメラです(笑)
今回はFoveonセンサーの破壊力を思い知りましたね。
この用途が尖りまくったカメラは、被写体と環境をカメラが決めています。
カメラ初心者にもわかりやすいようにモビルスーツでいえば、ケンプファーですね。
使い方を間違えると、単なる動作のもっさりしたカメラ。
完全にカメラに身を委ねることができれば、このカメラでしか映し出せない写真があることを知ることが出来ます。
う~ん、まさに禅カメラ。ZEN-CAMERAとして欧米で売れば、ヒッピーにバカウケ間違いないんですが。
Foveonセンサーとdp2 merrillについては、謎の好評だった前回記事をご参照ください。