トレイルランニングに必要な装備リスト(ウェア・ザック・シューズ・GPSウォッチなど)
この記事にも書いたとおり、走ることは人間本来の営みであり、中でもトレイルランニングは最高に健康的でマインドフルネスだということらしい。
ということで、トレイルランニングを始めた。
これがとにかく最高で、「走る」ことというより、生きている感が半端ないのだ。
トレイルランニングに必要な装備を揃えて山を駆けずり回ってきたので、初心者向けレビューとまとめを行ってみる。
- トレイルランニングに必要な装備一覧
- レインジャケット
- トレイルランニングシューズ
- トレイルランニングザック
- ウェア
- GPS腕時計
- ハイドレーションパック&ソフトフラスク
- サングラス
- ヘッドライト
- 行動食&水分
- その他
- まとめ
トレイルランニングに必要な装備一覧
写真は晩秋の寒い日に走った中国山地のとある山奥。
標高1200mで、登山客もまばら。怪我や低体温などの症状が起きれば、スマホの電波も届かないのでかなり危険だ。さらに熊の過密生息地域でもある。
トレイルランニングは、ロードマラソンと違い、変わりやすい天候やもしもの時に命を守る装備が必要となる。
絶対に必要なものから、できれば持っていったほうが良いものまでを、理由とともに書いていこうと思う。
まずは絶対に必要なもの「トレラン三種の神器」から
レインジャケット
高山では、例え天気予報が晴れであっても、急な大雨や強風など天候の急変は常に気をつけなければならない。
夏場であっても、標高が高ければ気温は低く、雨に濡れた身体で強風を受ければ、すぐに低体温症となり動けなくなってしまう。現に登山中に遭難死してしまう人は、滑落などより低体温症が原因の場合が圧倒的に多い。
なので、トレイルランニングに限らず、山に行く時に一番重要なのは「レインジャケット」だ。
これはホームセンターなどで売っている雨合羽では意味がない。
山の雨は強風と共に降ることが多く、耐水圧が弱いレインジャケットではすぐに体が濡れてしまう。
しかもトレイルランニングの場合、激しい運動をしながら着ることになるため、GORE-TEX素材などの汗や蒸れを発散させる機能がないと、肌にひっついて不快であったり耐水圧機能が低下してしまう。
そのため、トレイルランニングでオススメのレインジャケットは、トレイルランニング専用か登山用レインジャケットが絶対条件だ。
おすすめは日本が誇る最強コスパブランドmont-bellの「トレントフライヤー ジャケット」
本格登山でも使えるレインジャケットの軽量版。
215gの軽さながら、GORE-TEX使用で耐久性も強い。
トレイルランニング専用ではないが、初心者の場合はしっかりしたレインジャケットが良い。
トレイルランニング専用ジャケットは、軽量化と動きやすさに特化しているため、耐久性に乏しいものも多い。そのため、ある程度経験や知識がないと不安な面もある
その点、mont-bell製品は直営店舗も全国にあり、コストパフォマンスも最高なので、初心者にはうってつけだ。
トレントフライヤージャケットの場合は、登山用レインジャケットの軽量版でもあるため、低山やオンシーズンの登山でも十分に使えるので一石三鳥くらいの価値がある。
とにかくレインジャケットは命を守る装備なので、ここは良い物を選びたい。
ちなみにウインドブレーカーを着ていく人も多い。
ある程度撥水性もあり、風を通さないので低体温症になりにくく、そして何よりめちゃくちゃ軽い。
コンビニでもらうビニール袋くらい薄く、100gを切るモデルまである。
が、耐久性や機能は低いのは考慮しなければならない。
トレイルランニングシューズ
トレイルランニングシューズとランニングシューズは何が違うのか?
非常に簡単に言うと、トレイルランニングシューズがアウトソール(靴裏)のグリップが強く、ランニングシューズより硬めにできている。
トレイルランニングは、写真のように岩場や沢沿いを走るため、非常に滑りやすい環境だ。
正直なところ、ランニングシューズでも問題なく走ることはできる。だが、精神的に安心できない。せっかく山に来たのに、転倒が怖くて恐る恐る走ったり、怪我をしてしまえば意味がない。
僕はトレイルランニングをするなら、安全と精神的な不安を取り除くためにも、そして楽しむためにはトレイルランニングシューズが必要だと思う。
アウトソールはこのような感じ。
ランニングシューズと違いゴツゴツしている。コースによっては、クライミングのように岩をよじ登ることもあるため、グリップ力は大切になっている。
僕はSalomonの「SENSE PRO 2」を買った。
トレイルランニングシューズのおすすめは、「自分の足に合った靴」だ。
デザインで選ぶのもよいが、足のサイズが合っていたとしても、指が当たったり甲の部分がキツかったりする事が多い。
特に日本人の足は扁平なので、外国ブランドの靴が合わない人が多い。
こればっかりは履いてみないとわからないので、専門店でスタッフに質問しながら選ぶのが良いと思う。
最近はAmazonでprime wardrobeというサービスがあり、試し履きして合わなければ返品できるようになったので、ホカオネオネなんて売っていないド田舎在住の僕のような人間にはありがたい時代になった。
※prime wardrobe対象商品のみ利用可能
トレイルランニングザック
自撮りなので写真が逆だが、トレイルランニングザックはmont-bellの「クロスランナーパック」を使っている。
容量は7Lと15Lの2種類あり、15Lを選んだ。ド田舎で登山客が少ない山を走るため、荷物が多めになるからだ。
腰のポーチはmont-bellの「クロスランナーポーチ」
こちらは地図やスマートフォンを入れている。すぐ取り出したいものはポーチに入れておくと便利だが、雨が降ると濡れてしまうので防水策は必要。
トレイルランニングザック(バック)は、走っても揺れにくいのが特徴。
さらに走りながら水分補給や行動食摂取ができるよう、色々なところにポケットが付いている。
これはメーカーやザックによって色々なアイデアが試されているので、一番奥が深いアイテムでもある。
容量の選び方は、金銭的余裕があるのであれば用途別に購入するのがベスト。
一番軽量なのはSalomonの「S/LAB SENSE ULTRA 5 SET」のような5Lくらいのベストタイプから、Ultimate Directionの「FASTPACK 30」のような通勤ランやファストハイキングもできる大容量タイプもある。
比較的短距離のコースであれば、ハイドレーションなどの水分補給と行動食とレインジャケットとスマートフォンくらいでよいので、5Lもあれば十分。
本格的な登山コースであれば、安全面を考慮して装備が増えるので12Lくらいは欲しいところ。
後述するが、安全面を考えれば装備は増えていくが、あまり重量が増えると走りに影響が出てしまう。
トレイルランニングの大会に出場する場合は別だが、初心者や僕のように登山+αでのトレイルランニングの場合は、容量を多く見たほうが良いと思う。
mont-bellを選んだのは純粋に安いのとフィット感が良かったから。
なぜかトレイルランニングザックは異様に高い・・・
中華製の安いザックがたくさん出ているが、それについては後述する。
追記
以上3点は『絶対に必要なもの』としてトレラン三種の神器としよう。
トレイルランニングはコースやレベルの幅がかなり広いので一概には言えない事が多いが、この3点があればどこでも安全に楽しめるだろう。
ウェア
トレイルランニングのウェア選びはなかなか難しいところだが、いちばん大事なのは「汗冷えや雨などによる濡れで起こる低体温症」を防ぐ事だ。
だが基本的に登山と同じように「レイヤリング」を意識すれば良い。
レイヤリングとは、例えばアンダーウェア(下着)は汗を発散させる素材で汗冷えを防ぎ、その上に着るミドルウェアはその汗や蒸れを外に出す役目の化学繊維素材のもの、アウターウェアは透湿性を保ちつつも風や雨は通さないGORE-TEXなどの素材のものにする。といった感じだ。
詳細は上記リンクの服装項目に書いているので良かったら見てください。
シャツ
僕は登山装備を併用して、
アンダーウェア=「mont-bell ジオラインL.W.Tシャツ」
ミドルウェア&行動着=「mont-bell ウィックロンZeoロングスリーブジップシャツ」
何だかmont-bellの回し者のようだが、とにかくコスパが良いので仕方がない。
ジオラインは速乾性が高く、ウィックロンZeoは透湿性があり日焼け予防にもなる。
日焼け予防も大事で、山は標高が高いため紫外線が強く、火傷をしてしまうことがあるので注意が必要だ。日焼けが重度だと、日射病や疲労の原因になる。
ちなみにアンダーウェアは、この「finetrack スキンメッシュT」のような網網タイプが最近すごいらしい。
汗をかいた瞬間には、もう消えちゃうんだとか。
ちょっと高いのと、ちょっと恥ずかしそうなのでまだ持っていないがいつか体験してみたい。
パンツ・タイツ
パンツは、UNIQLOのスポーツ用短パン。
スポーツタイツは「TESLA オールシーズン ロング スポーツタイツ」を利用している。
パンツは意見が分かれるところだが、僕はズボンタイプだと走りにくいのと蒸れが気になるのでタイツを利用している。
スポーツタイツは、「SKINS コンプレッションタイツ」のような高価なコンプレッションタイプもあるが、正直効果は色々意見があるようだ。
僕の場合は、木や石などから足を守るのと、防寒用として格安タイツを利用している。
天気が心配な時は、レインパンツをザックに入れている。
これに加え、冬季など寒い時期に走る場合は、ソフトシェルや休憩中に着るダウンジャケットなどが必要になる。
しかし冬に山で走るのは、低山であっても危険が高いので僕は実施していない。
が、上級者になると人気の無い山を走るのが最高なんだとか。
ソックス
ソックスは少しこだわったほうが良い。
トレイルランニングは、不整地を走り凸凹や急坂など足裏にかなりの負担がかかる。さらに靴内に汗もかくし、沢沿いでは濡れることも多い。
一度、普通のランニング用のソックスで走ったところ、靴内でズレが生じたり、蒸れてしまい不快な思いをした。
そのため、速乾性と耐久性が求められる。
フットマックスのソックスは、レビューでも好評な通り、まさにトレイルランニング専用ソックスといえる。
速乾性が高く、またサポート効果があるため、足の負担が減少する。
僕は不整地を走ると、まだ筋力が足りていないため、足底筋膜や足関節の外側靭帯に痛みが出やすい。このソックスで走ると、その後の疲労や痛みの回復が早いので助かっている。
少々高いのが難点だが、非常にオススメだ。
キャップ
かわいいので衝動買いしてしまったpatagoniaのダックビルキャップ。
アヒルっぽいので、熊に出会っても許してくれそうという気がして・・・
機能的には涼しいのと軽量なくらいで、正直コスパは悪いです。
ウェアに関しては、レインジャケット以外はスポーツ用のウェアで良いと思う。
わざわざトレイルランニング用の物を買うとだいたい高額なので、僕は登山用装備と併用か、普段のランニング用のUNIQLOやadidasを着ていくこともある。
とにかく汗冷えなどを起こさないよう、速乾性が高い素材のものを選べば良い。
あと、行動着は黒色だとスズメバチに襲われやすいので注意!
GPS腕時計
GPS腕時計は、値段は高いがあるとないとでは大違いだ。
詳細はリンク記事に書いてあるとおり、GPSで軌跡を追うだけでなく、その時の心拍数や標高やペースなど細かいデータも解析できる。
去年、中国山地の秘境を走った時の記録。
まだまだ初心者レベルだが、こういった記録の確認ができるとモチベーションや目標ができてますますトレイルランニングが楽しめる。
地図データを取り込んでおけば、簡易ナビゲーションとしても使える。
ハイドレーションパック&ソフトフラスク
水分補給に欠かせないハイドレーションパックとソフトフラスクだが、こちらは完璧に失敗した。
ソフトフラスクとは、写真のようなシリコン製のフニャフニャの水筒で、軽量かつ飲み終われば小さくたためるので便利なのだが、Salomonなどの正規品はとにかく高い!
ということで、中華製の安い「AONIJIE ハイドレーション ボトル 500ml 」を購入したが・・・10回ほどの使用で穴が空いた。
まあそもそも消耗品だし、安物なので仕方がないが。
練習ランニング中だったので良かったが、これが山であったとしたら非常に困ってしまっただろう。
ということで、嵩張るが安心のハードタイプにした。
まあ嵩張るが致し方ない。
同じ理由でハイドレーションパックも中華製にしたので、安心の「Platypus」にしました。
水分補給は非常に大事だが、飲み方は人それぞれ好みが出るだろう。
僕はザックのショルダーハーネス部ポケットのフラスクで水分補給しているが、ハイドレーションパックからホースで飲むパターンも有る。
別にペットボトルでも良いし、最近は「シンプルハイドレーション ボトル」のようなハンドボトルタイプもある。
サングラス
こちらも必携。
日差しから目を守るためだけでなく、枝や飛んでくる砂、さらには弾丸カナブンから目を物理的に防御するので着けたほうが安全だ。
こちらもOAKLEYなどの高級スポーツサングラスなどではなく、ズレにくいスポーツサングラスなら何でも良いと思う。
僕は中華製の「FERRY スポーツサングラス」を利用しているが、こちらは今のところ問題なし。ズレないし、レンズ曇りも起きにくい。ダサいけど。
2400円で2つの眼鏡と5つの交換レンズが付いていた。
偏光グラスであれば、日中でもトレイルが見やすいので、不要な転倒や事故は避けることができる。
ヘッドライト
夜間走る予定がなくてもぜひ持っておきたいのがヘッドライトだ。
事故で動けなくなった場合や道に迷ってしまった時、夜になれば辺りは真っ黒になってしまう。
スマートフォンの明かりだけで、夜の山を歩くのは大変危険だ。
購入したのは、「PETZL ACTIK CORE」
明るさや防水性などの基本的機能は十分ありながら、最大のポイントはUSB充電可能なところ!
電池式だといつ切れるか分かりづらく、予備電池も必要になる。以前持っていたヘッドライトは、電池を入れたままにしていたため、液漏れして壊れてしまった。
USB充電できるので、普段のランニング用としても使いやすく重宝している。
100マイル走などの日をまたぐ長距離走になると心もとないが、ヘッドライトとしての機能は十分すぎるくらいあるのでオススメ。
行動食&水分
トレイルランニングは高負荷なスポーツなので、栄養摂取しながら走ることは基本。
エネルギーは糖と脂肪から産生されるが、普段運動しなれないと、すぐに糖が切れてしまい「ハンガーノック」という恐ろしい状態になる。
これは糖が身体に少量しか貯蔵できないので、普段から鍛えてしないと糖が欠乏し、筋肉が動かなくなったり、低血糖症状で動けなくなってしまう。
栄養摂取は基本的に消化の良い糖分が重要。
ウイダーゼリーのような製品がイメージしやすい。
マラソンやトレイルランニング用の高濃度エネルギーゼリーみたいなのが消化も早く軽量でベストだが、馬鹿みたいに高いのでオススメしない。
僕はチョコレートやフルーツグラノーラを持っていく。これをちょっとずつ摂取しながら走れば、ハンガーノックを防ぐことができる。消化は遅いが、コスパが良い。レースでもないかぎりは、食べやすいもので良いと思う。
また運動中・後は筋肉の損傷の回復や、疲労が残らないようにするため、タンパク質やアミノ酸を摂取すると良い。
「アミノバイタル プロ」はよく利用されているが、こちらもけっこうなお値段がするので、僕はコンビニで買えるタンパク質多めのエナジーバーを行動食にし、運動後はプロテインを飲んでいる。
せっかく鍛えたのだから、プロテインは早めに摂取したいところ。
運動後、30分くらいまではゴールデンタイムと呼ばれており、この時間にタンパク質を摂取すると筋肉の再生が促されより強い体になれるというわけ。
プロテインは、最高に安いが最高にまずい「ホエイプロテイン 無添加 ナチュラル (3kg)」を利用している。
水分は水で良い。
長距離になると、昼食用にポカリスエットを持っていく。
持っていく水分量はなかなか難しいが、水場がないコースだと多めに持っていったほうが良い。
中国山地は水場があまりないので、携帯用浄水器を買おうか悩んでいるところ。
夏場は塩分摂取も忘れずに。
その他
ツェルト
僕は「ライペン(ARAI TENT) ビバークツェルト・ソロ」を持っていく。
ツェルトとは、緊急避難用の簡易シェルター。ポンチョのようにも使える。
遭難した時や豪雨に巻き込まれたときなどに、シェルターとして利用する。
これがあれば助かったのに・・・と言われないようにしたい。
熊鈴
一度、小熊と出くわした時は死を覚悟した。
最近の熊は慣れすぎてあまり効かないとの噂も。
トレッキングポール
軽量の物が高すぎて買えない(泣)
急勾配のコースでは有ったほうが負担が少ないが、正直荷物も少ないので邪魔な気もする。
エマージェンシーキット
救急キット。傷の手当やレスキュー用のホイッスルなど。
ハチに刺された時のポイズンリムーバーのような装備もある。
まとめ
ランニングと登山の良い所取りのトレイルランニングは、冒頭でも述べたが、人間本来の運動でもあるのでいざやってみると驚くほど面白かった。
しかも我がフィールドである無名の低山が連なる中国地方という登山趣味僻地において、トレイルランニングは相性が良い。
アクセスが良く、低山でも楽しめるからだ。しかも(かなり冒険になるが)バリエーションルートも豊富なので、日本アルプスのような有名な山でなくても新たな世界が作れるのだ。
ということで、トレイルランニングは非常にオススメ。
最近、ランニングにキャンプに筋トレとやることが増えすぎて散財が酷いが、人生楽しくやっとります!
おすすめリンク
テント泊登山も楽しいよ!
キャンプも楽しいよ!
世界一周旅行はもっと楽しいよ!!!
「極夜行」と旅と脱システム
僕が存命の冒険家で一番尊敬かつ愛しているのがこちらの角幡唯介さん。
最初の作品である「空白の五マイル」で度肝を抜かれてからというもの、ずっとこの人の事を著作で追っている。
冒険自体もすごいのだが、なんせ文章がうまい。元記者にしてはとにかくうまいのである。
深い内省的な話から、次の段落では肛門の話まで飛躍する。まさに文章が絶賛冒険中なのだ。
そんな角幡氏の最新作「極夜行」を読み、このブログの(最近忘れがちな)旅についてというテーマを考えさせられたので感想を書いてみる。
脱システム
今回の「極夜行」は、極夜という極限状況での冒険をもとに描いた書籍だ。
極夜(きょくや)とは南極圏や北極圏で起こる太陽が昇らない現象で、三〜四ヶ月から六ヶ月間は闇に包まれる。極夜の反対は白夜だ。
探検家の角幡唯介氏は、グリーンランド北西部にある地球最北のイヌイット村、シオラパルクに拠点を置き、極夜の中、グリーンランドとカナダの国境付近を四ヶ月かけて探検した。
と紹介文であるように、 簡単に言えば太陽が全く昇らない環境で-30℃にもなる北極圏をただただ四ヶ月歩くという冒険。
この発想自体が完全にクレイジーとしか言いようがない。
だが、地図の隅々まで冒険しつくされ、Google Mapでコタツに入りながら世界旅行までできてしまうこの現代において、この極夜での旅とは最後に残された「冒険」である。
ここで著者は脱システムという考えを披露する。
脱システムとは読んで字の如く、既存社会を覆っているシステムから離れたところに行くことだ。
なので今回の冒険では、極力近代利器は使用しない。例えばGPSなどだ(実際はちょっと使ってまうが)
代わりに六分儀、犬、橇といった最低限の道具のみで極地探検に向かった。
この脱システムという考え方、これは僕が世界一周旅行をしようと決意した時、かけ離れてはいるが似たような思考回路を辿ったことがある。
日本は豊かだ。これは非常に高度かつ複雑なシステムのおかげである。何気なく使っている日常の風景も、よくよく観察すればあまりにも複雑なシステムで成り立っている。コンビニやすぐ届く荷物、都市部の交通インフラなんてのは極めつけだろう。
だが、この便利で効率的なシステムを利用するために、我々日本人はそれ以上の代償を払っている・・・と考える一部の人間がいる。僕のように。
この豊かさと便利なインフラや政治社会システムを維持するために、我々は長い時間働き、複雑なルールの網の中を暗黙の了解で我慢して耐えている。
だが、そこまでしなくても良いから、もっと楽に生きたいという人は少なからず存在する。だが、この生き方は自己責任という名の恐怖である。
まあ当たり前だ。
だが、もはや人間のためのシステムなのか、システムのための人間なのかよくわからなくなっている。僕はそう感じてしまうのだ。
それを苦と感じる人間は、ただ耐えるか、逃げるか、それしかない。耐えるのは意外に簡単だ。だってみんな耐えている。
世界のたけし曰く「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というが、「青信号、みんなが渡るまで渡れない」が日本社会であると思う。
逆に逃げるのは非常に難しい。一度逃げてしまい、それでもし戻ってこれなかったら、もう居場所はなく這い上がることは難しい。
これは日本という国の良い面と悪い面の両方が現れている。同質的で流動性のない社会は、逸脱さえしなければのうのうと暮らすことができる。
いや、出来ていた。最近の暗い雰囲気は、それすらも瓦解寸前だからであろう。もはやこんなガラスのアメでは、若者は騙せない。
だがこの安定志向こそ、「耐えるだけの生活感」という苦痛になってしまう。
システムの中という安全圏は、個人を殺しルーチンワークすることで部品の一部として組み込んでもらえる。
もちろん、システムの中で自由に生きようとする人もいる。起業する人などはそうであろう。だが、そのリスクも怖いし、こちらはかなり努力と運とセンスを要する。まあコストが高い。
かといって、始めからシステムの中で良い位置にいる人間もいる。最近はずいぶんと良い位置が絞られる代わりに、ますます居心地は良さそうだが。
システムとは、諸刃の剣なのだ。
システムからちょっと逃げる=旅
そんなシステムで耐えるだけの根気もなければやる気もない僕のような人間はどうすればよいか?
そりゃ逃げるしか無い。
西洋のようにバカンス休暇のような長期休みもなく、常にシステムの中でセコセコするしかない環境では、いつしか参ってしまう。
日本の自殺者が異常に多いのもこれが原因であると思う。
自殺を逃げるというのは失礼かもしれないが、システム外への逃避の選択肢としては入っているだろう。
だが僕は自殺するくらいなら、世界旅行=システム外への逃避を行ってみるべきだと思う。
もちろん、グローバル化された世界は、日本とさほど変わらないシステムが蔓延っている。だが、世の中が日本のシステムだけではないということを知ることは非常に重要だ。
また自殺する気はなくても、ちょっと遠くを見てみたいという人も、旅は非常に有用だと思う。
僕はもちろん自殺する気などサラサラなかったが、とにかくこの日本型システムが苦痛で仕方なかった。
そして世界一周旅行を行った。角幡氏の冒険とは全く違い、GPSとインターネットを駆使し、グローバルな資本主義システムの中で、大いに利便性とコストパフォマンスを追求した旅行であったが、これは僕なりの脱システムであった。
世界を見るということは、百聞は一見にしかずというが、まさに多様なシステムを垣間見ることであった。
人間は集団生活=社会を営むに当たり、自ずとシステムを作っている。だが、そこには地域や宗教や人種によって、多種多様でユニークなシステムが有る。この資本主義的、科学技術的なシステム以外のシステム、人と人の生活のシステムというのは、スマホだらけの現代においてもしっかりと生き残っている。
旅というのは、自らが所属するシステムから脱した状態であり、他のシステムにお邪魔することなのだ。
例えば、スペイン人は朝起きて家族で食事をして、九時位に出勤して職場の仲間とコーヒーを飲み、昼前には家に帰って家族と食事をしてシエスタで眠り、夕方から夜まで仕事をしたあと帰りにバルで一杯ひっかける。
インドのラジャスタン州では、暑季の頃は日中50℃近くまで気温が上がるので、町は死んでいる。早朝と夕暮れ以外、人っ子一人いなくなる。
中国のド田舎に行くと挨拶代わりにタバコをくれる。モロッコ人はおっさんたちがたむろして激甘のハーブティーばかり飲んでいる。アルゼンチン人は日曜日に半日かけて肉を焼いている。これはパパの仕事だ。
僕は角幡氏が言うような「脱システム」がしたくてヒマラヤ山脈や巡礼路も旅したが、そこには全て資本主義的なシステムが存在し、ヒマラヤの標高4000mでもWi-Fiは繋がるのであった。
だが、人々の生活という個性的なシステムはそこにあった。
脱システムは叶わなかったが、たくさんの可能性を見ることが出来た。人々はそのシステムの中で生き、日本人と同じように耐えたり逃げたりしていた。ゆるいシステムもあれば、日本以上に強力なシステムもあった。だが色んな所に抜け道はあってそこが人間らしい。
旅は脱力システム
結局、冒険のような勇ましい脱システムは、現代においてよっぽどなことをしないと不可能だ。
だがいろんなシステムを体験することにより、システムに囚われすぎている自分というのがわかってくる。
世界は思っているよりずっと広いのだ。
システムに囚われすぎるあまり、自分の可能性を潰している人が多い。この感覚ははっきり感じていなくてもストレスになっている。
だがシステムはシステムであり、もはや人間のためのシステムではなくなっているから、逃げてしまうのも良いだろう。あまりに固執したり、それを他人にまで強制するような人間には、決して近づかないほうが良い。あくまでもシステムを使っている人間でいなくては、人生に主体性が無くなってしまう。
こういった視点を手にしたのも、世界一周旅行のおかげであり、最大の価値でもある。
システムの中で生きることは「妥協」であり、システムの中で得た物(お金など)を使って好きなことをする人生、最近の若者はこういった生き方をしている。
システムから逸脱はしないが、埋没はしない。日本的な気質に合わないこの考えも、最近やっと認め始められてきている。皮肉にも金や安定をちらつかせて成り立たせていたシステムの力が弱くなってきているからなのだが、まあ良しとしよう。
かつてバックパッカーが流行った時期は、システムの急激な変化と合わさっているような気もする。
旅は結局、脱システムとまではいかないが、脱力システムにはなる。ほんの少しの脱力でも、今まで見えてこなかった視点を手に入れることができる。これは人生において、一度しかない人生において非常に大切な経験だ。
まとめ
極夜行では、GPSを使うか迷い、非システム的な大自然に怒り、もろシステム的な動物愛護観により犬を食うか食わぬか悩む、そんなシステムとの間の揺れ動く姿が印象的であった。
こんな北極圏の誰もいない僻地においても、システムは追いすがってくる。だが、その中での角幡氏の葛藤こそ、我々を引きつけるものがある。
兎にも角にも、犬にウンコを喰わせるシーンだけは是非一読して欲しい。文字だけでこんなに笑ったのは久しぶりだ。
おすすめリンク
こちらの本もおすすめ。旅する前にぜひ読んで欲しい。
旅に出たくなったら!
初心者がキャンプ道具を一式揃えたらいくらかかったか?~安くキャンプ道具を買うテクニックを紹介!
今年は我が家のキャンプ元年!
全くのゼロからすべてのキャンプ道具をほぼ新品でかき集めた。
しかし我が家は超ド田舎。スノーピーク製品ですら高速道路で1時間半走らないと手に入らない僻地にいるので、ほぼすべてネットで注文した。
ということで、実物は拝めないのですべてネットの情報のみで選んだのであった。
総費用〇〇万円に迫ったフルファミリーキャンプ装備を一気にドドッとレビューと共に紹介し、道具選びのコツやおすすめ製品を全国のキャンプ志望ファミリーに捧げてみたい。ああ、カネがない。
※レビューを書いた道具はリンクを貼っていますので、詳細はそちらで確認ください。
あと最後に道具一式揃えた経験から学んだ「安くキャンプ道具を買うテクニック」も書いています+動画も追加しました!
※目次でジャンプできます
- テント『UJack(ユージャック) テント Desert450』
- タープ『ユニフレーム REVOタープ』
- ペグ『ソリッドスチール アイロンペグ&エリッゼステーク』
- 焚き火台『ユニフレーム ファイアグリル』
- ダッチオーブン『TSBBQ ライトステンレス ダッチオーブン』
- バーナー『SOTO GRID』
- テーブル『尾上製作所 マルチファイアテーブル』
- ケトル『EAGLE PRODUCTS Campfire Kettle1.5L』
- ランタン『LUMENA2』
- その他
- 安くキャンプ道具を買うには
- まとめ『総額は・・・』
- 【追記】キャンプめちゃ楽しいぞ動画
テント『UJack(ユージャック) テント Desert450』
誰も知らない謎テント「UJack(ユージャック) Desert」
一応国産メーカーなのだが、とにかく情報が無さ過ぎて、少年漫画に出てくるやばい国代表みたいな謎のベール感があった。今まで我が家以外で使っているのを見たことがない。
が、とにかく我が家の利用方法に完璧にドンピシャ過ぎたので購入した。
詳細はこちらに書いたが、4回ほど利用してみた結果、意外に良いテントだということがわかってホッとした。
巨大なテントだが、慣れてくれば30分で設営可能。というか、この巨体クラスだと一番設営しやすいんじゃないだろうかと思っている。
大きさは300でも良かったかなと若干後悔はある。
なんせ実物は想像以上の存在感のため、周りのキャンパーに驚かれる。これがネット注文の弊害かなあ。
しかし荷物を入れまくっても十分すぎるスペースは、大は小を兼ねる作戦にもってこいなので、友人や家族をたくさん呼んでも無問題な頼り甲斐はある。
でも4人家族くらいなら300で十分だと思う(笑)
タープ『ユニフレーム REVOタープ』
2万円というお値段で、4mサイズでポールと張り網まで全部ついてきて、さらにあのユニフレーム製品ということで買った「ユニフレーム REVOタープ」。
正直、ポールや張り網が別売りだとサイズの確認とかが面倒だったので、フルセットかつユニフレームというブランド名で買ったため、そんなに深く考えていなかった。
が、この左右非対称のデザイン。
空間認知力皆無の文系人間には「張った時の完成図が想像できない」という問題にぶち当たった。
真四角だったり長方形なレクタタープと違って自由度は高いのだが、自由奔放すぎて僕の脳内の粗悪な3Dスキャン機能ではいつも予定よりズレてしまう。
張りやすいのでそこは満足しているのだが、本来このタープのメリットである自由なセッティングというのがうまく扱えていないのは残念。
あまり空間認知力の自信がない人は、レクタタープが良いかもしれない。
あ、もちろん製品自体は良いです。
内幕は光を反射する素材なので、LEDライトでも十分明るいですし、付属のペグ以外はしっかりしているので問題ありません。
ペグ『ソリッドスチール アイロンペグ&エリッゼステーク』
左が「BLUE COVE ソリッド スチール ペグ 20cm 」16本
右が「エリッゼステーク 28cm」8本
どんなキャンプ本や雑誌を見ても、「ペグは良い物を買え」と書いてあった。
強風で引っこ抜けたらテントやタープが倒れてしまうし、最悪の場合は飛んでいったペグが人や物に当たる事故まで起きるとか。
ということだが、もちろん最強といわれるスノーピーク様に手が出るわけでもないので、スノーピーク様の品質にほぼ近いのに値段は安いというこれらのペグにした。
ワンポールテントなのでペグがたくさんいるため多めに買ったのだが、今のところ不調なく、そして紛失なく使えている。
それにしても、鍛造ペグは強い!
雨で少しぬかるんだ土にぶち込んだが、全く問題なかったのには驚いたと同時に、やっぱりペグは良い物じゃないと危ないなと感じた。
一つ難点をいえば、ペグ収納ケースはツールボックスのようなしっかりしたものを買ったほうが効率が良い。
付属の布袋だとジャラジャラして形が変わってしまい持ち運びづらい。
しかも地面に置いて作業するので、土などの汚れがついて困ってしまった。
かといってペグ専用のツールボックスはどのメーカーも異常に高いので、安い工具箱が一番適している。
これなら持ち運びしやすいし、鍵がついているので小さな子供さんがいる家庭でも安全です。水で洗えばすぐきれいになるのもポイント。
焚き火台『ユニフレーム ファイアグリル』
キャンプに欠かせない道具といえば焚き火台。
我が家は不動の人気「ユニフレーム ファイアグリル」にはじめから決めていた。
なんせ10年使えるタフさと、その割に7000円というコスパ。
実際使ってみたところ、簡単な作りに見えて、非常に考えられた設計で使いやすかった。
焚き火台には便利な付属品が多く、あるとないとでは全然楽しさが違ってくる。
ダッチオーブンが乗せられる頑丈な「ヘビーロストル」や炭の火起こしがほっとくだけで出来ちゃう「キャプテンスタッグ 折りたたみ火起し器」などの使い方はリンクを参照ください↑
ダッチオーブン『TSBBQ ライトステンレス ダッチオーブン』
焚き火台が来れば次はダッチオーブン。
面倒臭さがりな我が家は、手入れが簡単なステンレスダッチオーブンにした。
「TSBBQ ライトステンレス ダッチオーブン」は、世界初のアルミとステンレスの3層構造で軽量化と熱効率を高めた最新のダッチオーブン。
しかも自宅のIHでも使えてしまう。
スノーピークでもおなじみの燕三条市のブランドであり純国産品!
それでいて値段は他のステンレスダッチオーブンより安いので、非常にコスパが良い。
最近は自宅での鍋料理でも活躍中。
バーナー『SOTO GRID』
ツーバーナーはいろいろ考えて「SOTO レギュレーター2バーナー GRID」にした。
珍しい薄型のツーバーナーでテーブルの上でも使える。
そしてコスパ最強のカセットガス仕様。だがカセットガスの弱点をSOTOの技術力で克服しているのが最大の魅力。
薄型なので、荷物にもならないし、カセットガスで経済的。
トータルのコスパで見れば、自宅でも使えるし(自己責任)良い製品だと思う。
テーブル『尾上製作所 マルチファイアテーブル』
ファイアグリルに合わせたテーブルは「尾上製作所(ONOE) マルチファイアテーブル 」
4つのテーブルを自由に組み合わせることで、色々な用途に合わせて利用できる。
焚き火だけではなく、コーヒーを淹れる時や、ちょっとした物置き場にしたり、子供を火に近づけない防護柵にもなる優れもの。
不整地だと若干グラつくが、これ一台あればかなり広い範囲をカバーできる。
少々、デザインに難があるが、まあ値段を考えれば仕方がないかな。
ケトル『EAGLE PRODUCTS Campfire Kettle1.5L』
ケトルは『EAGLE PRODUCTS Campfire Kettle/1.5L』
あんまり見かけないメーカーだが、北欧らしいデザインに惚れちゃった感じ。
キャンプケトルでは珍しい底が平らなデザインだが、オールステンレスで底面が銅製という考えられた作り。
よくあるノッポのケトルより熱効率が良く、すぐお湯が湧くのでお湯割りが進みます(笑)
同じ北欧生まれの『trangia ケトル 0.9L』と並べているだけでも良いですねえ。
そのまま焚き火の中に放り込んでも問題なしの頑丈な作りなので、ご覧の通り真っ黒になっているが、これもまた良し。
ランタン『LUMENA2』
写真ではわかりにくいけど、小さいのに猛烈な光を浴びせているのは『LUMENA2 (ルーメナー2) LED ランタン』
とにかくこのLUMENA2はコスパが最強ということ。
ランタンはガソリンやガスや灯油など燃料は数あれど、このLUMENA2は充電式。たった1回のフル充電で最大約100時間の継続使用が可能。
そしてフル充電の電気代は約1円!
しかも明るさは1500ルーメンで重さは280g、さらにさらに充電器としても使えるという化物スペック!
ガソリンランタンのような趣はないが、その数百分の一のランニングコスト、そしてスイッチひとつの手間いらずは楽ちんキャンプ派にはおすすめできる一品。
逆に言うと、火入れやメンテナンスなどの儀式や火の揺らぎ感などは一切ないため、玄人志向の人はつまらないだろう。
少々高いが、災害のときにもあると便利だと思うので、思い切って購入した。
その他
それでは、この辺で金銭感覚が麻痺してきたので怒涛の紹介!
ソロ焚き火台
小枝や落ち葉で焚き火ができる一人様用焚き火台。
2000円程度だが、意外に遊べる優れもの。
ニトスキとの相性抜群で、庭でも使える。
モーラーナイフ
男ならナイフ一本で何でもできないといけない!みたいな男になりたい今日このごろ。
ブッシュクラフトなどでも使える頑丈でお安い初心者ナイフ『モーラ・ナイフ』があれば、薪をバトニングで割ったりできる。
左のビクトリノックスと比べるまでもなく、頑強で刃も太いので、ガシガシ使える。
将来的には、ナイフ一本で寝床から焚き火台から食器やら何やら作れる男に私はなりたい!!!
ハンマー
ペグも大事だが、それを叩くハンマーももっと大事。
付属のしょぼいハンマーだと、テントやタープの設営が一向に進まないし、大変危険でもある。
といっても、スノーピーク様の高級ハンマーは買えるわけもないので、名もなき2000円位のハンマーを買った。
一応、真鍮ヘッド付きなので不自由なく使えている。
しかしスノーピークのハンマーは高いなあ。
いわゆるブルーシート
テントの下に引くグランドシートとして、「ユタカ シート #3000シルバー/ブラックシート 5.4×5.4」を追加購入。
一応、ユージャックのテントシートは防水仕様だが、汚れが気になったので買ってみた。
これがとにかくデカくて嵩張る。あまりのデカさに、テントに合わせて切ろうかと思っていたけど面倒臭すぎてそのまま織り込んでいる。
椅子
倉敷のアウトレットにあるコールマンで2脚セット7000円の椅子をゲットしたが、この「クイックキャンプ 二人がけ フォールディングベンチ」を追加した。
小さい子供がいると、このベンチタイプのほうが断然楽だ。これなら寝ることもできるし、親と一緒に座れるので食事の時は助かる。
普通の椅子タイプだと、軽いのではしゃいで倒しそうなのと、急に動き出して危険だからだ。特にうちの子はなぜか火を恐れない。
あとこれなら一台で、頑張れば3人座れるのでコスパが良いというのも・・・
この他にも購入したものは、
・plum forest アウトドア グローブ(焚き火用手袋)
・キャプテンスタッグ キャンプマット(寝る時に使う)
・コールマン ハンギングドライネット2(洗い物を乾かすときなどに使う)
・UZIPAL ランタン ハンガー ポール(タープのポールにランタンを付けるハンガー)
などなど
ダイソーなどの100円均一や、IKEA、ニトリで小物は買い揃えた。
その他の装備は、登山装備から流用できたのでだいぶましだったと思う。
以下の「コーヒーセット」と「登山装備」はキャンプでも共有できるのでおすすめできる。
コーヒーは挽きたてじゃないと駄目、ゼッタイ!
シュラフはモンベルのものがあるので快適。
安くキャンプ道具を買うには
この様な感じで数年に一度の爆買いをしたわけだが、ここで安くキャンプ道具を買うコツを伝授。
まず、キャンプ道具は中古品が高い!
中古なのに定価の8割くらいの値段ばかり。ヤフオクやメルカリでもそんな感じだった。さらに送料も高いので、あまり中古品のメリットが薄い。
キャンプ道具一式購入ともなれば、数十点買い集めることになるので、一つ一つ中古品をオークションで落としていると膨大な労力と時間と送料がかかってしまう。
しかも個人的に火器や身に付けるもの、食器関連はどんな使い方やメンテナンスをしていたかわからないので怖くて使えないというのもある。
もちろんかなり古い不人気メーカーの物なんかは格安だが、そういうものは総じてコスパが悪かったり、気に入らなくて買い足しそうな気がしたのでやめた。
ということで、ネットで数日間調査した結果、キャンプ道具を一番安く買うのはセールとポイント狙いだ。
アウトドア用品専門店のサイトであれば、ポイントが付いたり、格安セールを頻繁に行っている。
ここからはオススメのサイトを紹介する。
一番オススメは、Amazonなどよりも楽天市場。
特に「お買い物マラソン」があるセール時期は、キャンプ道具を集めるようなまとめ買いには最高。各ショップで1000円以上の商品を10店舗以上買いまわるとポイント最大10倍となる。
1000円以上なので、コーヒー豆や歯磨き粉など普段の買い物と混ぜて10店舗以上回れば簡単に10倍のポイントを手にすることができる。
さらに楽天プレミアムカード や楽天カードを使い、楽天モバイルの会員ならポイントはプラスして跳ね上がる。
僕はこれで23000ポイントを手にした。楽天での買い物は13万円ほどだったので、けっこうな割合でポイントが貰える。
カードは無料で作れるが、作成時にポイントが貰えるので、まとめ買いする前に登録しておくとカード作成ポイント+カード利用ポイントでけっこうな節約になる。
もちろんセール期間なので、店舗独自のクーポンや割引があり、ほとんどが定価より安く買える。
楽天市場では、大手アウトドア用品店のヒマラヤやアシーズブリッジなども展開しているので商品探しも比較的行いやすい。
Amazonもタイムセールで(特にSOTO製品)安くなることがある。Amazonはいわゆる中華製パチモノ製品が豊富なので、ちょっと博打にはなるが格安製品はたくさんある。
全国展開しているスポーツゼビオのアウトドア専門店。
品揃えが多く、定期的にセールやクーポンキャンペーンが多い。
特にゼビオ特注モデルは、シーズンオフになると格安になるので狙い目。
レビューが充実、たまに爆安セールをする。ここの商品レビューはAmazonなどよりはるかに充実しており、レビューを参考するだけでも見る価値はある。
日本語対応のスペインにある世界最大級のアウトドアオンラインショップ。海外メーカーなら格安品がある。
海外サイトは送料や関税、手間や時間がかかるなどハードルが高い部分もあるが、海外メーカー製品は半額以下で買えたりするので、NORDISKやHillebergなどの製品が欲しい人は一度チェックすると良い。
アルペングループ、ウェア類は豊富で安い。
キャンプ用品では、オリジナルブランドが破格の値段で売られていることがある。
このサイトにかかわらず、大手アウトドア用品店のオリジナルブランドは製品の入れ替えの時期に異常な値下がりをするので、ブランドにこだわりがない人には一番オススメ。
以上のサイトでうまくポイントを集めたり、セール時期を狙えば、新品でも総合して20%引き以上で購入できる。
まとめ『総額は・・・』
テント5万、タープ2万、焚き火台7000円・・・と計算していくと、ざっとだが15万円くらいでフル装備を集めたことになる。
もちろん家庭にある物や、登山装備からの流用品もあるので、ファミリーキャンプ(3人)で20万円近くはかかるだろうか?
もちろん、僕の場合はランニングコストや耐久性をメインに考えているので、けっこう高い道具を買い集めている。
これは人それぞれで、「はじめは安物や初心者モデルを買い、キャンプに慣れたりハマってくれば上級モデルを買う人」もいるだろうし、「インスタばえするオシャレなキャンプ道具を買う人」もいるだろう。
こういう趣味の道具の話になると、やたら攻撃的になる人もいるが、僕は自分のカネで買うのだから好きにすれば良いと思う。
でもとにかく商品が多すぎるので選ぶのがだんだん苦痛になり、それでいて道具を揃えている過程が一番楽しかったりする(笑)
最後に一つ言えることは、「キャンプは楽しいぞ!」ということ。
家族や友人と過ごせる貴重な体験はプライスレスです。
それにホテルなどに宿泊する家族旅行と比べれば、宿泊費の殆どかからないキャンプは格安といって良いです。そう考えれば初期投資はかかりますが、10泊もすれば元が取れるんです。そうなれば、またあれを買って、そう!あれも欲しいな・・・と物欲無限地獄が始まります(笑)
キャンプは特に子供が喜びます。共働きで普段なかなか子供とゆっくり過ごす時間がないので、キャンプの時に見せるいろんな表情が発見の連続で楽しかったりします。うちの子はドングリをポケットいっぱいに詰めてまして、それを忘れていたので自宅で幼虫大量発生事件なんかも起きましたけど!みなさん、ドングリを持ち帰った時はしっかり煮沸しましょう!
【追記】キャンプめちゃ楽しいぞ動画
ここで紹介しているキャンプ道具も登場する動画を作ってみました!
3歳児を引き連れてのファミリーキャンプなので、オシャレ感なしのお手軽キャンプですが、子供も喜んでくれて最高のキャンプでした。
ファミリーキャンプの雰囲気だけでも伝わってくれれば幸いです。
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